2024.02.08

むくんだときは、水を飲むのがいいの?
対処する方法は?

昨日と比べて顔がむくんでいたり、夕方になるとふくらはぎがむくんでいたりと、むくみが気になった経験がある方もいるのではないでしょうか。むくみのときには水を飲むといいという記事や飲まないほうがいいという記事、どちらの記事もあって悩めるところです。

そこでむくみが気になるときの対処方法や、むくんでいるときは水を控えるべきなのか飲んだほうが良いのか、むくみを防ぐための正しい水の飲み方などをご紹介します。


むくんだときは、水を飲むのがいいの?

そもそもむくみが気になる時には水分摂取を控えたほうが良いのか気になっている方もいるでしょう。水分を摂取するべきかどうかは、実はむくみの原因によって異なるのです。※1

たとえば塩分の取り過ぎによってむくみが生じている方は、体内の過剰な塩分(ナトリウム)を排泄するためにカリウムを含む水分を摂取する必要があります。※2 また日常の生活においての水分不足が原因でむくんでいるときにも水分補給は必要です。

体の冷えや女性ホルモンの影響によるむくみの場合は、冷たい飲み物を摂取するのは悪影響となってしまうので、温かい飲み物が良いでしょう。※1

リンパ浮腫が原因の場合は、水分による対処法ではなくリンパドレナージや運動がおすすめです。※3

水分の過剰摂取がむくみの原因となっているのであれば、水分摂取は控えるべきです。むくみを要因とする病気や、むくみが気になる時に摂取すると良い飲み物については下記の記事をご覧ください。


そもそも、むくみってどんな状態なの?

むくみとは、皮膚の下の皮下組織に余分な体液やナトリウムが蓄積している状態を指し※4、 体にたまる水分が体重の5〜10%を超えると出現します。重力の影響で特に下半身に出現しやすい傾向があり、また筋肉の少ない部分に出現しやすいので、足のすね(靴下のゴムの部分)や足背(足の甲)によく見られる方が多いです。

むくみの原因となる蓄積された体液は、重力によって下に落ちていきます。そのため夕方にふくらはぎが重だるく感じ、むくみに気づく方も多いでしょう。※1 

改善がみられず強いむくみが持続している場合は、血液やリンパのつまりなど、何らかの原因が別にあるケースが考えられるため、病院の受診をおすすめします。


むくみってなんで起こるの?

ではなぜ、むくみが起こるのでしょうか。下記が原因としてよく挙げられます。※1※3

  • 血行の悪循環
  • 水分や塩分、アルコールの過剰摂取
  • 生理前・妊娠中
  • 腎臓疾患
  • 循環器疾患
  • 橋本病(慢性甲状腺炎)
  • 薬の副作用 など

日常的なむくみでは長時間同じ姿勢で座ったり運動不足だったりすることで生じる血行の悪循環や、寝る前のお酒やスナック菓子の飲食による水分・塩分・アルコールの過剰摂取が原因と考えられます。詳しい原因について知りたい方は下記の記事をご覧ください。


むくみが起こったときの対処法

むくみが起こった時の対処法について、それぞれの理由と併せて解説していきます。むくみが起こった時の対処法は主に下記の6つです。

  • 水を飲む
  • 同じ姿勢を続けない
  • 入浴する
  • 運動する
  • マッサージをする
  • 漢方処方

水を飲む

むくみが生じている時に水分を摂取すると良いのは、前述のようにむくみの原因が塩分の過剰摂取やアルコールの過剰摂取、水分不足が原因のときです。塩分の過剰摂取や水分不足の心当たりがある方は、なるべくカリウムを含んだ水を飲むように心がけましょう。

カリウムは塩分(ナトリウム)を排出する働きがあるため、塩分の過剰摂取の時のむくみ解消には、特に水の摂取がおすすめです。※2 ただし水分が必要だからといって飲み過ぎると過剰摂取になりかねません。適度な摂取を心がけましょう。

また生理前のようなホルモンバランスの変動によるむくみにも水分補給がおすすめですが、カフェインが含まれていない飲み物を選びましょう。カフェインは利尿作用があるため尿を排泄して体内の水分を失う原因になったり、妊娠中の赤ちゃんに影響を与える可能性が考えられるためです。

冷えを避けるためにも体を温める飲み物が良く、例えば白湯などがあります。水や白湯以外にもおすすめの飲み物が気になる方は下記の記事をご覧ください。

同じ姿勢を続けない

同じ姿勢を続けると、むくみの原因となる水分の流れが悪くなりむくみが生じる原因となります。そのためなるべく同じ姿勢を続けるのを避けて、気づいたときには少しでも体を動かすようにしましょう。

中には立ち仕事や座り仕事など、長時間同じ姿勢を続けなければならない方もいるかもしれません。そのような方は、たまにストレッチなどを入れて同じ姿勢が続かないようにすると良いでしょう。※1

またストレッチをするとリラックス効果が期待できることが最近の研究でわかってきています。仕事中にリフレッシュする目的としても体を動かすようにすると良いでしょう。※5

入浴する

浴するのもむくみ改善の効果が期待できるでしょう。※6

入浴することにより体が温まり冷えの改善が期待できるとともに、リラックスや腰痛緩和、肩こり緩和、神経痛改善、疲労回復にもつながることで副交感神経が優位になりストレス緩和にもつながる可能性が考えられます。※7,8,9  体のむくみだけではなく、足のむくみにも入浴はおすすめです。滞ってしまった血液を水による圧力で心臓へ戻しむくみの原因を解消できるためとされています。※9

他にも入浴すると、体が温まり快眠しやすくなるといったメリットもあります。快眠につながる入浴ポイントは以下です。※9,10

  • 朝や昼ではなく、夕方〜夜に入る
  • 就寝の2〜3時間前に入る
  • 全身浴をする場合は、38℃で25〜30分もしくは40℃で5分
  • 半身浴をする場合は、40度で30分ほど(湯船にはお腹あたりまで浸かる)
  • ゆっくりめに浸かる

運動する

むくみの原因には、運動不足による血流の悪化や新陳代謝の低下なども考えられます。ただ運動するといっても、個々の健康状態や体力などによって適切な運動強度は異なるため、無理に周囲に合わせる必要はありません。

例えば普段あまり運動習慣がない方には、週に3〜5日間、軽度から中等度の運動強度で、1日に20〜30分の有酸素運動を行うのが推奨されています。それに対して定期的に高強度の運動を行っている方は、週に3〜5日、やや高い強度から高強度の運動で、1日に30分〜90分の有酸素運動がおすすめです。

自分にあった運動強度を適切な頻度で続けましょう。※11

マッサージをする

むくみの改善には、むくんでいる箇所のマッサージをするのも良いかもしれません。過去には妊娠末期の女性を対象とした実験において、マッサージをすることでむくみが軽減したという報告も上がっています。※12 むくんでいる箇所をマッサージすることで体内の循環が改善されて、むくみの改善が期待できる場合もあるでしょう。※1

漢方処方

生理や更年期などの女性特有の不調は、西洋医学では解決が難しく東洋医学である漢方を選ぶという選択肢もあります。※13

東洋医学では体が冷えると体内の水の流れが滞り、むくみの原因となっている状態を「水毒(すいどく)」や「水滞(すいたい)」と呼びます。むくみが気になる方は、適度な運動や入浴を心掛けること、そしてたんぱく質やビタミンをバランス良く摂る食習慣が基本です。※14 また、体内の「水」の流れを改善する漢方薬もむくみに対して処方される場合もあるでしょう。気になる方は、漢方を取り扱っているクリニックに相談してみてください。


むくみ知らずを目指す!水の飲み方

水分摂取は少な過ぎても多過ぎてもむくみにつながるため、適度な水分補給が大切です。個人差はありますが、飲み水での摂取目安は約1.2リットルとされています。

私たちは生活をするうえで一日に呼吸や汗などから約0.9L、尿や便などから約1.6Lもの水が排泄されると考えられています。「喉が渇いた」と感じる時はすでに体が脱水状態にある状況のため、喉の渇きを感じていないときからこまめな水分摂取が重要になるのです。

こまめな水分摂取には、水道水が便利でしょう。水道水だと一日に必要な水を家にいるといつでも飲めるのはもちろん、外出時も水筒に補給して持参できるため水分補給に最適です。水道水をそのまま飲むのが心配な方やより安全に美味しく飲みたい方は、浄水器を活用する方法もあります。

クリンスイでは取り付けが楽々な蛇口直結型や冷蔵庫に収納できるポット型など、さまざまな浄水器を扱っています。自分に合った浄水器がきっと見つかるはずなので、ぜひクリンスイの浄水器をチェックしてみてくださいね。


むくみの原因にあった対処をしよう!

むくみが気になる時の対処方法やむくんでいる時は水を控えるべきなのか、むくみを防ぐためにも正しい水の飲み方について解説しました。水分補給にはミネラルウォーターと水道水がありますが、水道水の方がミネラルウォーターよりも水質基準が厳しく、ミネラルが負けず劣らず豊富です。

さらに浄水器を利用すると残留塩素(カルキ臭)の除去が可能で、ミネラル分を残しておいしい水にすることができます。また、ペットボトルの利用と比較すると温室効果ガスを9割以上削減できます。※ そのため、浄水器は安心して安全に水を飲めるだけでなく、環境にも優しい選択といえるでしょう。まずは以下で、あなたの生活にあったクリンスイ製品を調べてみてください。

※三菱ケミカル・クリンスイが東京都市大学伊坪研究室への委託研究において、浄水器とリサイクルペットボトルをライフサイクルアセスメント評価した結果。ライフサイクルアセスメントとは、製品の “ 一生 ” に排出する温室効果ガスの量を算出し、それらの数値を比較することで、環境負荷の相対比較が可能です。

クリンスイの製品

関連商品

【参考文献】

※1 公益財団法人三重県健康管理事業センター|健康一口メモ〜不快な症状むくみって?〜

※2 厚生労働省|e-ヘルスネット|カリウム

※3 一般社団法人日本リンパ浮腫学会|リンパ浮腫の出来かた

※4 国立健康・栄養研究所|病気:浮腫(むくみ)とは

※5 厚生労働省|e-ヘルスネット|ストレッチングの効果

※6 厚生労働省研究班監修|ヘルスケアラボ|むくみ

※7 厚生労働省|健康のために水を飲もう

※8 厚生労働省|e-ヘルスネット|ストレスと食生活

※9 大阪市|ええことづくめ!お風呂の健康効果とおすすめの入浴法

※10 厚生労働省|e-ヘルスネット|快眠と生活習慣

※11 厚生労働省|e-ヘルスネット|動処方

※12 日本感性工学会論文誌|フットマッサージが心身機能に及ぼす影響

※13 厚生労働省研究班監修|ヘルスケアラボ|女性と漢方

※14 NPO法人みんなの漢方|むくみ

谷口 英喜

日本麻酔科学会を始め、多数の学会で専門医・指導医を務める麻酔医師・医学博士。神奈川県済生会横浜市東部病院患者支援センター長も務める。栄養分野も専門としており、脱水症に対する治療法「経口補水液療法」の第一人者としても知られている。『いのちを守る水分補給: 熱中症・脱水症はこうして防ぐ』を始めとした著書も多数。

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