2023.02.13

白湯とお湯の違いとは?
正しい白湯の温度や作り方・飲み方を紹介

白湯は”湯冷まし”とも呼ばれ、昔から薬を飲むときに一緒に飲むものとしても使われてきました。体への負担が少ないので、病気の人や新生児でも飲めます。一度沸かして、不純物が取り除かれた水である白湯は、口当たりが良く飲みやすいのが特徴です。

また、白湯は体を内側から温めてくれるので、健康や美容に関するさまざまな効果が期待されています。今回は、白湯とはなにか、作り方や期待できるメリット、おすすめの飲み方などをご紹介します。



白湯とは?

白湯は”さゆ”と読み、”しらゆ”と読むこともあります。水を一度沸騰させてから、飲める程度の温度に冷ましたもので、水以外の成分をほとんど含みません。体にとって、水分を摂ることが大切であることは周知の事実でしょう。しかし、白湯には、単なる水よりも体がよろこぶ理由があります。

白湯とお湯の違い

白湯とお湯の違いは、”一度沸騰させたものかどうか”で区別するのが一般的です。

白湯……一度沸騰させた水を、飲みやすい温度まで冷ましたもの
お湯……水を約40度以上に温めたもの

つまり、水を約40度以上に温めたものが”お湯”で、そのなかでも一度沸騰させたものは”白湯”と呼びます。

水道水を沸騰させずに温めただけのお湯だと、不純物が残っている可能性もあります。しかし、正しく作られた白湯なら、残留塩素やトリハロメタンが取り除かれるのです。


美味しい白湯の作り方

白湯の作り方は、水道水を使うか浄水を使うかによって異なります。

水道水:やかんや鍋でしっかりと沸騰させる
浄水 :電子レンジやケトルで温めるだけでもOK

のちに詳しく解説しますが、体を内側から温められることが、白湯を飲むメリットです。体を温めることで、血行が良くなる、基礎代謝があがるなど、さまざまな利点があると考えられています。大切なのは、温かく不純物のない水であることなので、必ずしも水を沸騰させる必要はありません。つまり、自宅でウォーターサーバーを使っているなら、温水を出して適温に冷ました水を飲めば、白湯と同じ効果が期待できるでしょう。

白湯に適している温度は50~60度

白湯を飲むときの温度の目安は50~60度なので、もし温度計があれば測ってみるのも良いでしょう。しかし、もし自宅に温度計がない場合は、沸騰して冷ましたお湯を少し飲んでみてください。飲んだときに、喉や胃のあたりが「ほんのり温かく感じる」程度が適温です。

ちなみに、ホットコーヒーをおいしく感じる温度は68~70度くらいです。アツアツのコーヒーをごくごく飲む人は少ないかもしれませんが、白湯はもう少し飲みやすい温度で飲むのが良いでしょう。

やかんや鍋で沸騰させる作り方

まず、やかんや鍋に水道水を少し多めに入れます。フタをして、強火で沸かしましょう。お湯が沸いて泡がフツフツと立ってきたら、フタを外してください。そして、少し火を弱くして、空気に触れさせながら10~15分程度沸かします。

お湯が沸いてすぐには不純物が蒸発しないので、少し時間はかかりますが、沸かし続けることが肝心です。しっかりと沸かしたら、火を止めて飲んで温かいと感じる温度まで冷ましましょう。

電子レンジで温める作り方

電子レンジで温めるのは、浄水器やペットボトルの水の場合です。電子レンジOKのコップに200ml程度の水を注ぎ、電子レンジに入れてください。600Wならば1分半、500Wならば2分ほど温めるのが目安です。わざわざやかんや鍋で沸かす時間がない人でも、飲みたいときにすぐ飲めるおすすめの方法ですよ。

ポットで温める作り方

浄水なら、ポット、電気ケトルでも白湯を作れます。沸騰させるタイプのケトルであれば沸騰させ、温度設定ができるタイプであれば、飲みたい温度に近い温度に設定して加熱のスイッチを押してください。そして、飲み頃の温度まで冷ませば白湯のできあがりです。

また、水道水をやかんや鍋でたくさん沸かしておき、ポットで再加熱したり、保温マグに入れておいたりするのもおすすめです。飲みたいときにすぐ白湯が飲めて便利ですよ。


【正しい白湯の飲み方】1日コップ2杯、タイミングは朝寝起きと夜寝る前

厚生労働省でも「健康のため水を飲もう」推進運動を行っており、”目覚めの一杯 寝る前の一杯”で、毎日コップ一杯の水をこまめに補給することをすすめています。白湯を飲むのも同様で、1回につきコップ1杯(200ml)程度を起床時と就寝前に飲むのがおすすめです。

朝起きたら、50℃前後の白湯を10~20分かけてゆっくりと飲むのが理想的。そうすることで、体温を上げて血行を良くする助けとなるでしょう。同時に、休んでいた胃腸がやさしく刺激されて目覚め、朝食をしっかりと消化し、吸収する準備が整います。朝は忙しい人も多いでしょうが、そのようにゆったりとした時間を持って体と向き合う時間を作れると良いですね。

夜寝る前も、白湯を飲んでみてください。白湯を飲むと体が温まり、副交感神経が優位になります。すると、心身ともにリラックスできるでしょう。内臓が温まって血行が良くなることで、冷え性改善や寝つきが良くなる効果も期待できます。寝る30分以上前に、ゆっくりと時間をかけて白湯を飲むのがおすすめです。白湯の温度が冷めないように、保温カップを使うのも良いですね。

参考:厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html)


毎日白湯を飲むメリット・効果

白湯を飲むことで体が温まり、体にさまざまな恩恵をもたらします。続いては、白湯を継続的に飲むことで期待できる効果について解説します。

デトックス効果

温かい白湯を飲んで体を温めることで、血液やリンパの流れが促進されます。胃腸が温まることによって利尿作用が高まったり、腸のぜん動運動が活発になったりするため、体内の老廃物排出が期待できるでしょう。

美肌効果

キレイな肌の維持には、新陳代謝の良さが関係しているようです。体を中から温めると、新陳代謝の活性化も期待できます。新陳代謝が高まることで、肌のターンオーバーにも良い影響が出ます。ターンオーバーによって古くなった角質がはがれ落ち、新しい角層細胞が肌の表面を覆うため、体を温めることは美肌の土台作りにつながるとされているのです。

基礎代謝の向上

基礎代謝とは、生きていくために消費されるエネルギーのことです。当然のことのように思える体の働き、たとえば呼吸をしたり、心臓が動いたりすることで、1日のエネルギーの60%ほどを使っています。

体を温めると、基礎代謝に必要なエネルギー量も多くなります。具体的には、体温が1度上がると基礎代謝が13%ほど上がるといわれており、体温が高いほうがエネルギーを多く消費することになるのです。

冷え性の改善

冷え性は、副交感神経の活動が小さく、体の末端の血流が悪くなると起こりがちです。体を温めてリラックスすることで、副交感神経は優位になります。白湯をゆっくりと時間をかけて飲むことは、体を温めるため、そして心身をリラックスさせるために効果的といえるでしょう。

また、体を温めると免疫力も上がります。体温が1度上がると免疫力が30%上昇するといわれているので、寒い季節などは冷えの改善と免疫UPで、感染症などを退けていきたいですね。

参考:「冷え性の生理学的メカニズムについて」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnas/15/3/15_227/_pdf

便秘やむくみの改善

白湯は、老廃物を排泄しやすい体内環境を作ることに役立ちます。余計な水分や老廃物がたまってしまうと、むくみが生じることを知っている人もいるでしょう。

白湯を飲むことで血液やリンパの流れが促進され、胃腸の働きも活発になって尿の量も増えるため、老廃物の排泄に効果があると考えられます。

ダイエット効果はある?

白湯を飲んだからといって、体重が減ることに直結はしません。しかし、ダイエットに適した腸内環境を整えたり、基礎代謝を上げたりすることには役立つでしょう。また、”むくみ太り”に対しては効果が期待できそうです。

先にお伝えしたように、体に余計な水分や老廃物をため込み、太って見えてしまうケースもあります。そのような場合は、血流を良くし、老廃物の排泄を促しましょう。そうすることでむくみが解消されやすくなり、結果的にむくんでいた部分が細くなったり、痩せて見えたりする可能性があります。


飲みすぎは注意!タイミングも重要

体に良さそうだからといって、飲みすぎは禁物です。厚生労働省が提唱している、1日に必要な水分摂取量2.5Lのうち、日本人は約1Lを食べ物から摂取しています。残りの分を飲み物で補給する必要がありますが、むやみやたらと水を飲んではいけません。白湯を飲むときはゆっくりと少しずつ飲み、がぶ飲みや飲みすぎは避けましょう。過度に飲むと、おなかを壊すこともあります。

また、寝る直前にたくさん飲んでしまうと、夜中にトイレに目覚める原因になるかもしれません。睡眠不足や睡眠の質の低下につながるので、寝る約30分前までに飲んでおくのがおすすめです。


白湯のおすすめアレンジ方法

白湯を飲みたくても、水を飲むのが苦手な人もいるでしょう。そのような人に試していただきたいアレンジ方法をご紹介します。

・ショウガを入れる
白湯にスライスしたショウガを2~3枚入れてみてください。市販のチューブタイプのすり下ろしたショウガでもOKです。スッキリとした良い香りがします。また、ショウガは体を温める効果があるともいわれているので、気になる人は試してみてください。

・ハチミツを入れる
1杯の白湯に対して、小さじ1杯のハチミツを入れて飲みましょう。ほんのりとやさしい甘みが加わり、飲みやすくなります。

・レモン果汁を入れる
レモンを搾り、果汁を数滴入れてみてください。または、市販のレモン果汁でもOKです。さっぱりとした良い香りがします。

・オリーブオイルをたらす
白湯にオリーブオイルを適量たらし入れてみましょう。白湯の温かさでオリーブオイルの香りが立ちのぼります。数滴程度ならば、油っぽさはほとんど感じずに飲めますよ。

・ミント
白湯にミントの葉を数枚入れると、さわやかな香りがします。胸いっぱいに吸い込み深呼吸をすれば、リラックスにもつながるでしょう。


まとめ

白湯はぜひ毎日飲みたいですが、水道水からだと、沸騰させて不純物を除去する手間がかかります。面倒なことはなかなか続けづらいものですよね。浄水器を使えば、不純物が除去された水を手軽に利用できます。

クリンスイには浄水機能の付いたポットや水道直結型浄水器、ビルトインタイプ型浄水器などさまざまなタイプがそろっています。お好みのタイプをライフスタイルに合わせて使えるため、とても便利です。

また、クリンスイの浄水器は活性炭のほかに独自の「中空糸膜フィルター」を搭載。そのため、塩素や赤さび雑菌といった微粒子もしっかり除去し、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを残すことも特徴の一つです。レンタル用として、クリンスイウォーターというウォーターサーバーもあります。浄水器のある生活で、水をおいしく飲む習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか。


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【監修者】 福光 佳奈子

薬用酒レシピ開発者。札幌市生まれ。季節のフルーツや野菜、花&ハーブ、お茶、生薬などを使った薬用酒レシピをこれまでに1,000種類以上開発。麦焼酎「いいちこ」をベース酒にしたレシピ開発を多数手がけている。著書『体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200』(秀和システム)は、台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版。執筆や監修、セミナー講師、ECサイトの運営などもしている。日本経済新聞、女性セブン、AERA、FLASH、Yahoo!ニュースなど取材実績多数。保有資格は、野菜ソムリエプロ、薬膳インストラクター、睡眠コンサルタント他。

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