2022.10.19

教えて水博士! #15
今年の新米をおいしく炊くには?

illustration / Ayako Kubo
edit & text / Akio Mitomi

  1. 2022年の新米はどんな特徴がありますか?
  2. 炊き方の注意点はありますか?

Q. 2022年の新米はどんな特徴がありますか?

A. お米も毎年温暖化の影響を受けるようになりました。今年は6月まで天候に恵まれていましたが、7月に入ってからは長雨が続き、気温が高くても日照は足りない日々が続いてしまいました。その結果、お米は生育を続けながらも充分に太れていません。その中で北海道だけは例外で、今年は台風や長雨の影響が少なく、高品質・良食味の年となりました。本州から南の新米は、いつも通り炊くと柔らかく感じたり水っぽく感じやすいので、粒感が出るまで炊くときの水の量を減らしたり(ツヤが出ていれば大丈夫)、すぐに食べるよりはジャーやおひつに入れて、米粒の水分が安定するまで、少し時間が経ってから食べ始めるといいでしょう。水っぽさは米粒ごとに吸水時間に違いが出てしまっているのが原因で、お米によってはそれを強く感じてしまうこともあります。蒸らしが終わってふたを開けたときにカニ穴ができていても、米粒が細いので小さく潰れたように見えてしまい、いつものような立派な穴が開きません。そう感じた場合は、お水加減を控えて試してみてください。カニ穴の形が大きくなったように感じられれば、米粒感もよくなっていると思います。

Q. 炊き方の注意点はありますか?

A. 基本は「西島豊造さんに聞く、おいしいお米の炊き方」の通りですが、水加減を控えて炊き上がりにツヤがあって米粒が立つようになれば、甘みも出てきます。具体的には水の量をお米1合あたり水道水で0.9倍(162cc)、お米用クリンスイの浄水なら0.8倍(144cc)まで減らして、土鍋などで炊く場合は、浸す時間を10分から20分で切り上げてください。今年は昔の新米のように、水加減を少なくしてツヤと甘みのある炊き上がりにしましょう。

クリンスイ(お米用)の浄水は水加減を少なめに

水道水とお米用クリンスイの浄水にそれぞれ30分間浸水した米粒を比較すると、
水道水(左)は透明な部分が残っていて吸水の途中であることが分かる。
クリンスイの浄水(右)は全体がきれいに白濁しており、芯まで吸水できている。

みずはかせ

今回は特別講師として、和食のためのクリンスイ JP407-R(お米用)の開発に協力、監修した五ツ星お米マイスター・西島豊造さんが「米博士」として登場。
https://www.suzunobu.com

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