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フラワースタイリスト・平井かずみさんにとって水とは? 前編
「どうしたらお花が長持ちしますか?」花の教室の生徒さんから、そう質問を受けることが多いという、フラワースタイリストの平井かずみさん。
2022.09.14
アトリエ「皓 SIROI」に込めた思いを語ってくれた平井かずみさん。
「ここに集う人の本質を輝かせてくれる場所、それを発信していける場所として育てていきたい」
以前はアンティークショップだった場所を譲り受けたアトリエは、道に面した大きな窓が印象的で、中に入ると天井が高く開放的な空間。柔らかな光が差し込み、静かで心地よい時間が流れている。
「アンティーク雑貨が所狭しと並んで、オーナーの思いが詰まった素敵なお店でした。移転後に初めて来てみたら、潔いくらい何もなくて、ただの白い箱だったんです。白く光り輝いていて、清らかな空間でした」
平井さんは、この場所を「皓 SIROI」と名付けた。インターネットで「白く 光り輝く」と検索して出合ったのが、「皓(しろ)い」の文字。「皓々(こうこう)と輝く」と使われることもあり、「白くひかり輝く、ひかる、あきらかなさま、きよい、いさぎよい」などといった意味がある。
「この文字を見た瞬間、イメージにぴったりだと感じて。この一文字にここのすべてが詰まっているなと直感的に思いました」
読みづらい漢字なので、アルファベットも一緒にロゴにすることにした。デザイナーが提案してくれたSHIROIの“H”を抜いたロゴデザインを見て、「“H”がないほうが、なんとなくまとまりがよい気がして」と、「皓 SIROI」に決めた。
アトリエを持った一番の目的は、植物や花をここから広めたいという思いから。花の教室はもちろん、昨年立ち上げた「すぐそばにある自然の営みに気づくことで、私たちの感性の森を育む」ことをテーマにした取り組み「seed」の拠点にもなればと考えた。また、「皓」のつくりである「告」という字には、広く世に広めていくという意味もある。
「花の教室としてだけでなく、ここからもっといろいろなことを発信して広めていく場にしたいと思いました」
気づけば、オープンしてから毎月のように、アパレルブランドの展示会や作家の個展などイベントが行われ、たくさんの人が集う場所に。今年7月に「クリンスイ喫茶室 #1」を開催したのも、ここ「皓 SIROI」だった。
「植物の力を借りてセルフケアをする土用の会や、中国茶の会、タロットカードができる友人の占いイベントなど、想像以上にさまざまなイベントを開催しています。ここは朝の光がとても気持ちがいいから、テーブルにお花を飾って行った朝食会も好評でした。クリンスイの喫茶室では、ゼリーにフラワーアレンジを施すという初めての体験も楽しませていただきました」
コロナを経て、ますます花を生けたい、触れたいという思いが強くなったと同時に、これまで以上に直感や感覚を大切にしたいと思うようになったという平井さん。
「先のスケジュールまで決め込まず、自身の感性や直感を大切にしながら、いま心が躍ること、したいことを優先して楽しんでいきたい」
作業に夢中になると水を飲むことも忘れてしまうという平井さん。忙しい時こそ水を飲むようにしていると、この場所に似合うハーブや花を生けながら話してくれた。アトリエの給湯室には、蛇口直結型のクリンスイ浄水器CSP501も設置している。
「空っぽになったここに来た時、オーナーからは改装やお店づくりへの強い思いを伺っていたので、てっきりその空気感が残っていると思ったのだけど、そんな気配は一切ないのに、いろいろな人たちに愛されていたんだなという気配だけは残っていたんです。その瞬間、自分で一から作った場所ではないし、みんなに愛される場所にしたらいいんだろうなと感じました。最初に考えたSHIROIの“H”は、平井の“H”。それを取ったのは結果的によかったなって今は思っています。私のアトリエではあるけれど、私以外の人たちが、それぞれに自分の才能を生かして輝く場になってくれたらと思っています」
最新情報はクリンスイ水の編集部Instagramアカウントで
@cleansui_knows
フラワースタイリスト。草花がもっと身近に感じられるような「日常花」の提案をしている。東京を拠点に花の教室「木曜会」や全国でのワークショップを開催。雑誌やCMでのスタイリング、TVやラジオにも出演。「すぐそばにある自然の営みに気づくことで、私たちの感性の森を育む」ことをテーマに活動する“seed”の第1弾として、写真・文を自ら手掛けた花のタブロイド『seed of life』を発行。その他『季節を束ねるブーケとリース』(主婦の友社)など著書多数。2022年2月にアトリエ「皓 SIROI」をオープン。
https://www.hiraikazumi.com
Instagramアカウントは@hiraikazumi