2022.08.10

料理家・渡辺有子さんが作る
夏の冷製スープ。

photo / Norio Kidera
text / Chizuru Atsuta
edit / Akio Mitomi

素材の旨味を引き出す、トウモロコシの冷製スープ

暑い日が続くと不足しがちなのが体内の水分や栄養素。食欲不振からくる栄養不足を補うためにも、料理家の渡辺有子さんがおすすめしてくれたのが、ビタミン、ミネラル、カリウムなどが多く含まれる夏野菜の冷製スープだ。

「中でも夏においしい野菜の代表格、トウモロコシ。それに水と塩だけで作るスープです。究極にシンプルだからこそ大切になるのが、素材の新鮮さ、水のおいしさ。トウモロコシは、できたら朝採りのものをすぐ使い、表面の皮が乾燥していないもの、持ったときに重みがあって、太いものを選ぶといいと思います」

スープにするまでの調理方法もいたって簡単。

「包丁で削いだトウモロコシの実に、味が出る芯も一緒に鍋に入れて、ひたひたになるくらいの水、塩を加えて火にかける。だいたい弱火で20分くらい。このとき蓋は必ず閉めて。ゆっくりじわじわと、中で蒸されていくイメージです。火を止めたら芯を除いて、粒がなくなるまでミキサーにかけ、冷蔵庫で冷やしたら完成です」

このスープ、トウモロコシ以外にも、ズッキーニや枝豆などでも代用できるという。

「シンプルな料理こそ、旬の野菜を使うのがおすすめ。夏野菜は利尿作用のあるものが多く、体のむくみも解消してくれます。季節に合ったものは体が欲しているということでもあります。店頭に並ぶ数も多く、手頃な値段で手に入りやすいですしね。味付けは、塩以外にターメリックやクミンなどのスパイス、梅干しなどの酸味とも相性がいいですよ」

そして、素材と同じくらい大切なのが水。出汁用のクリンスイの浄水は、塩素や雑菌などを除去するだけでなく、マグネシウムやカルシウムなどの硬度となる成分を、料理に合うよう絶妙な割合で取り除き、軟水化してくれる。

「今回は出汁を使った料理ではありませんが、スープに出汁用の水を使うことで、トウモロコシの旨味がうまく引き出されて、より丸みのある優しい味わいになりました。水が主張しすぎず、すっと入り込んでくれる感じというか。他の浄水とは味の違いを感じられると思います。素材の良さを存分に引き出してくれるので、出汁を引かないときでもぜひ料理に使ってみてください」

トウモロコシのスープ  4人分

  • トウモロコシ        2本
  • クリンスイ(出汁用)の浄水 500ml
  • 粗塩            小さじ1
  1. トウモロコシは皮を剥き、鍋の中で包丁を使って実を削ぎ落とす。芯をふたつに割り鍋に入れ、クリンスイ(出汁用)の浄水を注ぐ。粗塩を加える。
  2. 蓋をして中火弱で20分、火にかける。
  3. 芯を取り除き、ミキサーに入れなめらかになるまでまわす。
  4. さらにザルなどで濾す。ここで味をみて足りなければ塩で調味する。
  5. 粗熱を取り、冷蔵庫で冷やす。
  6. 器も冷やし、スープを注ぐ前にもう一度ミキサーにかけてから注ぐと口当たりが軽くなる。

わたなべゆうこ

料理家。素材の味わいを引き出すやさしい料理と、センスよくすっきりした暮らしぶりが人気。『渡辺有子の家庭料理』など著書多数。また食にまつわるショップ『FOOD FOR THOUGHT』を都内に3店舗展開、作家の器やオリジナル商品など自身が使いたいものをセレクトして扱う。https://foodforthoughttokyo.com

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