
水が高いのはなぜ?
水道水と徹底比較してわかった購入すべき理由
スーパーやコンビニで何気なく購入している天然水。毎月の家計簿を見て、水代が「意外と高い!」と感じている方も多いのではないでしょうか。家族の口に入るものだからこそ、安全でおいしい水を選びたいものの、水道水を使うのには抵抗感があるかもしれません。
なぜ市販の水は商品や種類によって価格差があるのか。その値段は、品質や安全性に見合っているのか、正直なところ疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、水の種類別のコストや成分、安全性の観点から徹底比較し、「高い水」と「安い水」の違いを解説します。ご家庭に最適な賢い水の選び方を見つけましょう。
INDEX
天然水・水道水・浄水器の水の違い

天然水や水道水、浄水器の水の違いは以下の表で表すことができます。
| 水の種類 | コスト | 品質 | 安全性 |
| 天然水 | 1L=約65円 ※1 | ・ミネラル成分が豊富 ・採水地により味が異なる | ・食品衛生法の基準 ・開封後は雑菌に注意 |
| 水道水 | 1L=約0.2円 ※2 | ・塩素によるカルキ臭 ・地域によりミネラル含有 | ・水道法で厳格管理 ・塩素で殺菌している ・貯水槽や古い配管などの使用リスク |
| 浄水器の水 | 1L=約0.2円 ※フィルター交換は必須 | ・塩素や不純物を除去 ・カルキ臭がなくまろやか | ・水道水をさらに浄水 ・フィルター交換必須 |
このように、利用する水の種類によってコスト・品質・安全性に差があるのが特徴です。
それぞれの重視したいポイントにあった水を選ぶために、ここからは天然水・水道水・浄水器の水の特徴をより詳しく確認していきましょう。
天然水
そのほかの水の種類と比較すると、1Lあたり約65円※1とコストが高めです。また、ペットボトルやボトルウォーターを購入・廃棄する手間がかかります。ただしその一方で、採水地ごとに特有のミネラル成分が含有されており、口当たりがまろやかで美味しいのが特徴です。
天然水には4種類あり、それぞれのタイプで採水方法が異なります。※3
- ナチュラルウォーター:特定の水源で採水された地下水
- ナチュラルミネラルウォーター:特定の水源で採水された地下水(ミネラル豊富)
- ミネラルウォーター:何種類かのナチュラルウォーターを混ぜ合わせた水
- ボトルドウォーター:飲用できる水
ミネラル成分や美味しさは天然水の種類によっても変わることは覚えておきましょう。
水道水
水道水は圧倒的に低コストに使える水です。1か月に20,000Lを使用する場合の水道料金の平均金額は3,300円※2となっています。ただし、浄水プロセスで添加される塩素の作用でカルキ臭く感じてしまう方もいるのが特徴です。水源によっては天然水に近いこともあります。
水道水は51項目の水質基準項目をクリアしているので安全性は高い※4ですが、水道管の老朽化や貯水槽の衛生管理不足のせいで、水質に悪影響を及ぼされることもあるのです。
実際に40年以上も使われている老朽化した水道管が使われている割合は全体の2割を超えています。※2いくら水道水自体が安全でも水道管を通ることで水質が悪化してしまうことも。
そのため、口に入れる水の安全性や品質を考えるなら、ほかの水を選ぶのがいいでしょう。
浄水器の水
水道水をそのまま利用するので水道水に次いで水を利用するコストは低いです。
浄水器を購入・設置・カートリッジ交換にかかるコストは追加でかかってきますが、それも数か月に一度程度ですみます。ペットボトルやボトルウォーターのボトルを購入したり廃棄したりするよりも、少ない手間で済むのが特徴です。また、浄水器なら水道水の懸念点であった、カルキ臭さや水質の問題点を解消できます。
天然水を購入し続けるよりも安価なコストで安全・安心の美味しい水を飲めるため、中長期的に見たランニングコストと安全性の面から考えると理想的な選択肢だといえるでしょう。
天然水って高いかも?でも購入するべき理由

コスト面や含有されているミネラル成分によって、天然水を購入すべきか悩んでいる方もいるのではないでしょうか?ミネラル成分が含まれた美味しい水を飲むなら、ペットボトルやウォーターサーバーのボトルウォーターで天然水を飲むのがおすすめです。
ここでは、天然水を飲むべき理由について一つずつチェックしましょう。
1.ミネラル分や味で選べる
天然水(ナチュラルウォーターやナチュラルミネラルウォーター)は、特定の採水地で採れた水で、その土地固有のミネラル成分(ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなど)を含んでいます。ミネラル不足に困っている方の悩みを解消する選択肢になるでしょう。
製品によってミネラルバランスが異なるため、好みの味わいや口あたり、摂取したい栄養素に応じて選ぶことができます。このように、自分の嗜好やライフスタイルに合わせて「水の味」を追求できるのが特長です。
2.軟水か硬水か選べる
日本の水道水はほとんどが軟水ですが、天然水ならばミネラル成分が豊富な「硬水」も選択できます。硬度とは、水に含まれるミネラル分の量を示す数値です。日本の天然水はまろやかで飲みやすい「軟水」が多く、和食の調理や赤ちゃんのミルク作りにも適しています。
その一方で、海外の採水地で採れた硬水はミネラル分が豊富で、しっかりとした飲みごたえがあるのが特徴です。美容や健康目的でミネラルを積極的に摂取したい人や、美味しいパスタの調理・肉の煮込み料理などに使いたい人には硬水が選ばれています。
このように、水を飲む目的によって軟水・硬水かを選べるのが魅力です。
3.厳しい衛生管理がなされている
天然水の場合は、採水地からボトリングまで、外気に触れないようクリーンな環境で処理されます。また、ウォーターサーバーを利用するならサーバー本体にも衛生を保つ機能が搭載されている機種が多いです。例えば、タンク内に熱湯を循環させて殺菌する「クリーン機能」や、取り込み口の「UV殺菌ランプ」、外気の侵入を防ぐ「エアフィルター」などがあり、安心して水を飲める体制が24時間体制で準備できます。
4.災害対策にも役立つ
天然水が飲めるウォーターサーバーは、災害発生時や停電時などの「備蓄水(ストック)」としても非常に優秀です。地震や台風などの災害が発生し、水道が断水した場合でも、サーバーのボトル(通常1本12L)が手元にあれば、数日間の飲料水・料理水を確保できます。
電源が停止しても、多くのサーバーは水を出すことが可能です。また、定期的に新しい水が自宅に配送される「ローリングストック」※5を自然に実践できる点も強みです。賞味期限が切れる前に古いものから使い、新しいものを備蓄に回すサイクルが自動的に作れるため、賞味期限切れの水を飲むことを避け、いつでも新鮮な天然水をストックできます。
なぜ飲食店で天然水が提供されているのか

日本の水道水は世界でも有数の安全性を誇りますが、消毒のための塩素が含まれており、その風味が料理や飲み物の香りを邪魔することがあります。
特に味にこだわる高級店やオーガニック志向の店が天然水を有料で提供する主な理由は、料理やワインとの最適なペアリングを追求するためです。
また、「水も料理の一部」として、ミネラルバランスや口当たり(軟水・硬水)を選び、お客さまに対して最上の食体験を提供しようとしています。さらに、健康や美容への関心が高いお客様に対し、「ミネラル補給」といった付加価値や、水道水に対する漠然とした不安を払拭する安全・安心の象徴として、あえて天然水を選ぶ店が増えています。
家庭料理にも天然水が大活躍
家庭で浄水器を使う主な目的は「塩素や不純物の除去」ですが、天然水を料理に使うメリットは、それに加えて「水質・硬度を選べる」点にあります。
例えば、和食の命である出汁は、ミネラル分の多い硬水を使うとアミノ酸などのうま味成分が溶け出しにくくなります。昆布や鰹節の繊細な風味を引き出すには、ミネラルが少ない軟水が最適※6です。また、炊飯器でご飯を炊く際も、カルキ臭のない軟水を使うことで、お米本来の甘みと香りが際立ちます。逆に、肉の煮込み料理を作る時などは、硬水を使うとアクが出やすくなり、肉を柔らかく仕上げる効果が期待できます。
また、家庭での赤ちゃんのミルク作りには軟水を使うなど、用途に応じて水を選ぶことで、料理の味と安全性をさらにアップすることができます。
このように、家庭でも天然水を使うことによって得られるメリットは大きいのです。
天然水は高い?と思う方は浄水器も検討してみては

この記事では、水の種類・商品によって値段が異なる理由やコスト・安全性・品質といった観点で比較してみたときの違い、天然水を選ぶべき理由などについてご紹介しました。
天然水は安全性の高さとミネラル成分の多さなどの観点からおすすめですが、水道水や浄水器の水と比較するとコストや手間が多くかかってしまうのが注意点です。
ランニングコストを抑えながら安心・安全な水を使える環境を作りたいと考える方は、浄水器を導入するのがおすすめです。水道水をそのまま安く使いながら、浄水器のフィルターでカルキ臭や混入物を除去することで安全で美味しい水がいつでも飲めます。
あなたの用途に応じた水を利用して、家族全員が幸せに暮らせる環境を実現しましょう。
【参考文献】
※1 e-Stat|主要品目の都市別小売価格【2025年9月】|主要品目の都市別小売価格【2025年9月】「1001 うるち米(単一原料米,「コシヒカリ」)」~「2183 学校給食(中学校)」
※2 厚生労働省|いま 知りたい 水道 ー日本の水道を考えるー

1997年より三菱ケミカル愛知研究所でクリンスイ製品の開発・評価・研究開発に携わる。フォークリフト運転免許と華道正教授の免許を持つ。



