2024.08.30

自分にあった浄水器の選び方を知ろう!

水道水は安全に飲めるように厳しい水質基準が設けられていますが、中にはカルキ臭や不純物が気になる場合もあります。また、よりおいしく、健康に配慮した水を飲みたいと考えている方もいるでしょう。そんな時におすすめなのが浄水器です。

しかし、一口に浄水器といっても様々な種類があり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは、自分に合った浄水器を選ぶためのポイントを詳しく解説します。



自分にあった浄水器の選び方


浄水器にはポット型や蛇口直結型、据置型などさまざまな種類があります。自分にあった浄水器を選ぶ近道は、「ライフスタイル」「浄水能力」「水の種類」「水の使う量」「コストパフォーマンス」の順に考えていくのがおすすめです。各ステップの流れを見ていきましょう。


ライフスタイルから選ぶ

浄水器を選ぶ最初のステップは、用途とライフスタイルを考えることです。例えば一人暮らしと家族で暮らす場合では、使用する水の量も異なります。またマンションか戸建てか賃貸か持ち家かなど住環境によっても設置条件が変わってくるでしょう。

ライフスタイルに合わせることで、どのような浄水器が必要か具体的にイメージできます。

▼携帯型
ボトル型の携帯用タンブラーです。外出先でも水道水を浄水にできるのでアウトドア、旅行、災害時などに役立ちます。

▼ポット型
軽量でコンパクトな設計のポット型は、キッチンや冷蔵庫など狭い場所でも設置できます。一人暮らしから家族での利用も可能です。

▼蛇口直結型
蛇口に簡単に取り付けられる浄水器です。キッチンの蛇口に取り付けて飲用にしたり、料理に使用したりと手軽に浄水器を使いたい方へおすすめです。一人暮らしから家族での利用まで多く使用されています。

▼据置型
浄水したい場所に設置し、浄水カートリッジを通して浄水します。シンクなどの穴あけ工事なども不要です。キッチンでの利用が多く、マンション・賃貸どちらも取り付け可能です。

▼ビルトイン型
シンク下収納庫に設置する浄水器です。キッチン周りがすっきりし、デザインの種類も豊富で持ち家の方に多く利用されていますが、シンク下に十分な設置スペースが必要です。アルカリイオン水を生成できる機種もあります。


浄水能力(浄水カートリッジの種類)から選ぶ


浄水器を選ぶ際には、除去したい不純物によって必要な浄水能力が変わってきます。浄水器の浄水能力は、主に以下の5種類の浄水カートリッジによって実現されています。

▼ろ過膜式(中空糸膜)
主に中空糸膜と呼ばれる細かい孔が開いた網目状の膜を使用しています。ろ過膜式の多くは「活性炭式」と「ろ過膜式」を組み合わせたものが採用されており、高い除去能力が魅力です。細菌、ウイルス、赤さびなどを除去できます。※1

▼活性炭
活性炭は木炭、ヤシ殻炭など様々な種類の炭が使用されており、塩素や水道水の残留塩素を分解し、水道水独特の臭いや味を取り除きます。またトリハロメタン、臭い、カビ臭などを除去できるのも特徴です。

▼セラミック
セラミックは微細な孔を持つ粒子で構成され、これらの粒子に不純物が吸着されることで浄水を行います。水温・水圧などの変化があっても安定した処理を行うのが特徴です。細菌、重金属などを除去できます。※2

▼RO式(逆浸透膜)
ろ過膜式よりもさらに小さな孔の膜に圧力をかけて水分子だけを透過させ、不純物を膜の反対側へ分離させる逆浸透現象を利用した方式です。ウイルス、イオン、重金属、硝酸態および亜硝酸態窒素などを取り除くことができますが、ミネラルまで取り除いてしまう面もあります。※3

▼イオン交換体(イオン交換樹脂 イオン交換繊維)
イオン交換体はイオン交換という化学反応を利用して、水中の特定のイオンを除去する浄水器です。弱酸性陽イオンや強酸性陽イオン、弱塩基性陰イオンや強塩基性陰イオンなどがあります。※4 ※5

クリンスイでは、除去する対象物に合わせて浄水グレードを設け、必要に応じた浄水カートリッジを提案しています。ろ過膜式の「中空糸膜フィルター」は、医療業界でも活用されている安全性の高い高性能フィルターです。

中空糸膜について


水の種類から選ぶ


浄水器を選ぶ際には除去したい不純物だけでなく、ほしい水の種類も考慮する必要があります。浄水器によって「浄水」「アルカリイオン水」「酸性水・弱酸性水」の水を選択でき、地域によってはミネラル成分を多く含むのでミネラルを残したまま水道水を利用することが可能です。

▼浄水
水道水から塩素やトリハロメタン、重金属などを取り除いた水を指します。浄水の基本ともいえる処理で、ろ材を複数組み合わせたろ過膜式によってカルキ臭やカビ臭などを取り除き飲みやすくします。※6

▼アルカリイオン水
アルカリイオン水は、電気分解処理によってアルカリ性にした水です。アルカリイオン整水器で作られ、pH7を中性としてpH9.0~10程度の水を指します。アルカリイオン水は飲用水として利用されていますが、胃腸の働きをよくする作用があり、水の種類の中でも唯一医学的に効能が認められている医療機器です。

ただしアルカリイオン水のpH値や飲む量によっては体に負担がかかる可能性があるので注意しましょう。詳しくは以下の記事をご覧ください。

▼ミネラル水
ミネラル水とは地下水や湧き水など、自然界から採水しミネラル成分を多く含んだ水です。基本的に源水に含まれているものなのでミネラルを添加することはありません。日本の水道水にはミネラル成分が多く含まれている地域があります。以下の記事で詳しく解説しています。

クリンスイの浄水器は、独自のダブル浄水システムで塩素や雑菌を除去。ミネラル成分はそのまま残るため、その地域の水の特性を変えることなく安全においしく飲むことができます。また、アルカリイオン整水器と浄水カートリッジもご用意しております。

浄水/クリンスイの製品

アルカリイオン水

水の使う量から選ぶ

浄水器を選ぶ際には除去したい不純物や作りたい水の種類だけでなく、水の使う量を考慮する必要があります。

一人暮らし、または家族でも飲み水として使用するなど頻度が少ない場合は、蛇口直結型、据置型、ポット型などがおすすめです。また肌や髪のケアをしたい場合はバス・シャワー型もあり、節水効果も期待できます。これらは取り付けタイプで、工事は不要です。

反対に常時水を利用している方はビルトイン型がおすすめです。工事が必要なので、浄水器の設置可能の有無、場所の広さなどを確認しましょう。以下の記事も参考にしてください。

コスパから選ぶ

浄水器を選ぶ際には、ランニングコストも重要な要素の一つです。ランニングコストは主に浄水カートリッジ交換費用で、浄水器の性能を維持するために定期的に交換する必要があります。

価格はメーカーによってさまざまですが、選ぶ際には浄水カートリッジ交換頻度(寿命)と1回当たりの交換価格がコストパフォーマンスに大きく影響します。クリンスイ製品の浄水カートリッジの寿命と価格を比較してみましょう。

種類浄水カートリッジの寿命*1浄水カートリッジ交換価格*21L当たりのコスト*3
ポット型約3か月・200ℓ
(1日の使用量約2ℓ)
1本約2,000円
年間約8,000円
約10.3円
蛇口直結型約3か月・900ℓ
(1日の使用量約10ℓ)
1本約2,000~4,000円
年間約8,000~16,000円
約2.5~4.7円
ビルトイン型約12か月・8,000ℓ
(1日の使用量約20ℓ)
年間約15,500円約2.2円

*1 浄水カートリッジ1本あたりの取替時期の目安。
*2 浄水カートリッジの価格はクリンスイオンラインショップ価格より試算。
https://shop.cleansui.com/
*3 水道料金を含む。東京都水道局HP/料金ガイド「料金自動計算」ページにて配管径:20mm/使用水量30㎥上下水道合計を算出、273.9円/㎥≒0.28円/ℓ。
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/tetsuduki/ryokin/jidou_23.html?area=23ku

浄水器を効果的に使うには

浄水器の性能を維持するためには、浄水カートリッジを定期的に交換することが大切です。浄水フィルターは水道水中の不純物を取り除く役割を果たしますが、浄水フィルターが汚れてくると浄水能力が低下し、不純物が除去できなくなります。

浄水フィルターの交換目安は製品によって異なりますが、購入した製品の目安に従いましょう。

またポット型などで浄水した水は、できるだけ早く使い切ることをおすすめします。塩素が除去されているため、時間が経つと雑菌が繁殖する可能性があるからです。浄水器の効果を詳しく知りたい方は以下もご覧ください。


浄水器の選び方一つで生活が便利になる!

毎日の暮らしをワンランクアップさせる浄水器。豊富な種類と機能から、自分に合ったものを選ぶにはライフスタイルやニーズをしっかりと把握することが大切です。

そのうえで浄水器の形態、浄水能力、ランニングコストなどのポイントを参考にいろいろな浄水器を比較・検討しながら適切な浄水器を見つけましょう。

クリンスイは水道水から不純物を取り除き、安全でおいしい水を提供する浄水器を取り扱っています。ポット型や取り付けが簡単な蛇口直結型、大容量で使用できるビルトイン型などさまざまなモデルを揃えているほか、アルカリイオン水や酸性水など水の種類も選ぶことが可能です。ライフスタイルに合わせてご提案させていただきますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

クリンスイの製品

関連商品

【参考文献】すべての参照年月日:2024年5月26日

※1 一般社団法人浄水器協会|ろ材で分けた浄水器のタイプ

※2 公益社団法人 日本セラミックス協会|浄水器フィルター

※3 浄水器協会|逆浸透膜浄水器(RO浄水器)

※4 厚生労働省|イオ ン交換樹脂 の基礎

※5 厚生労働省|イオン交換樹脂

※6 東京都水道局|水源・水質

みずはかせ

1997年より三菱ケミカル愛知研究所でクリンスイ製品の開発・評価・研究開発に携わる。フォークリフト運転免許と華道正教授の免許を持つ。

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