プロも経験することが少ない、14種類の出汁と水の飲み比べ。
秋晴れの10月30日、三重・多気町のVISON(ヴィソン)内にあるクリンスイハウスに、17人の高校生が集まった。同町にある三重県立相可(おうか)高校食物調理科調理師コースの2年生たちだ。全国でも数少ない、卒業と同時に調理師免許が取得できる公立高校であるだけでなく、地産地消や食育の視点をもった食のプロを養成する方針で、生徒が運営するレストラン「まごの店」はドラマ『高校生レストラン』のモデルになったことでも知られている。
今回のイベントは東京・西麻布の割烹料理店「伊勢すえよし」の田中佑樹シェフの指導のもと、14種類の出汁(だし)と水をテイスティングして、制限時間内にそれぞれの違いを言語化するという難しい課題。参加した生徒たちは出汁の素となるうまみについて1週間前、かつお節専門店「伊勢和」の和田英樹社長と昆布専門店「奥井海生堂」の奥井隆社長から講義を受けている。「基本中の基本を知る機会となり、今後調理師として活躍していくための一歩」(和田社長)、「プロの料理人を目指す高校生への授業として、全国的にも数少ない取り組み」(奥井社長)と、共にこの試みに期待を寄せている。
テイスティングは4回に分かれて行われた。制限時間は初回のみ10分、その後は5分。各自テイスティングメモを取り、班ごとに話し合いをした後に感想を発表するサイクルが繰り返された。1回目はVISON内の水道水(硬度32mg/L)で煮出した①日高昆布、②羅臼昆布、③利尻昆布の出汁飲み比べ。2回目では同じ水道水で煮出したカツオ出汁で④裸(はだか)節(血合いあり)、⑤枯れ節(血合い抜き)、⑥サバ節(薄削り)。続く3回目は⑦海外のミネラルウォーター(硬度308mg/L)、⑧水道水(硬度33mg/L)、⑨水道水をクリンスイでろ過した浄水(硬度33mg/L)、⑩水道水をクリンスイでろ過した浄軟水(硬度2mg/L)。短い時間に各自集中して、真剣な表情で味を確かめながらメモを取る姿が見られた。
「昆布は①日高昆布の味と香りと色が三拍子そろってよく、カツオ節は⑥サバ節の味がおいしかったです。水は⑦ミネラルウォーターが僕にとっては飲みやすいと思いました」(西村昴祐さん)
「昆布は①日高昆布が濃い味だけどまろやかで飲みやすく、カツオ節は⑥サバ節が魚の風味を感じやすくて、出汁だけでも飲みやすかったです。水は⑨水道水をクリンスイでろ過した浄水が好きで、常温でも飲みやすそうだと思いました。⑧水道水は飲み慣れた味ですが、意識して飲むと塩素が気になります」(福田晴南さん)
感覚を研ぎ澄まして味の違いを言葉で表現した生徒たちが、各々の感想を発表していく。
4回目はカツオの合わせ出汁を⑪海外のミネラルウォーター(硬度308mg/L)、⑫水道水(硬度33mg/L)、⑬水道水をクリンスイでろ過した浄水(硬度33mg/L)、⑭水道水をクリンスイでろ過した浄軟水(硬度2mg/L)で取り、同じ素材でも水の硬度で味が変わることを確かめた。
「班のメンバーと話し合うと、それぞれが違う意見を持っていることが分かりました。人の味覚はそれぞれなので、プロの料理人になったら自分の味覚だけに頼らず、皆が好きな味の料理を作りたいと思います。普段の生活でも、クリンスイの浄水を使うと料理の幅が広がると思います」(加藤陽さん)
「水の違いは分からないことばかりでしたが、今回4種類の水を飲み比べて、ちょっとずつ違いがあることが分かりました。⑩水道水をクリンスイでろ過した浄軟水が一番おいしかったですが、料理人として、出汁の味の違いを知る必要があると思いました」(堀江栞吏さん)
「出汁にはひとつの味しかないと思っていましたが、水の硬度の違いでいろいろな味の出汁が取れることが分かりました。⑭水道水をクリンスイでろ過した浄軟水で取った出汁は、なめらかで飲み心地がよく、川の水のようにおいしいと思います。人にはそれぞれ舌の感じ方に特徴がありますが、個人的には西洋料理に出汁の味を生かして作りたいと考えています」(野邑海偉さん)
どの生徒もプロの料理人になることを前提にテイスティングに臨んでおり、表現力も豊かであることに将来の頼もしさが感じられた。
イベントを終えて、田中シェフと相可高校食物調理科の西岡宏起先生に振り返りを語ってもらった。
「皆やる気があり、楽しそうでした。普通は修業中の店の出汁の取り方を覚えるだけなので、このようなテイスティングの機会はプロの料理人でもなかなか設けられるものではありません。自分も独立する直前になってやってみたほどです。今回は、料理人の卵たちが水を素材として見つめる経験になったと思います」(田中シェフ)
「学校の実習室でもクリンスイの浄水を使っていますが、校外でテイスティングの経験をすることは刺激になったと思います。料理人としての人生において、『何故こうするのか』ということを分かるための引き出しができたと思います」(西岡先生)
三重出身の田中シェフと地元の相可高校、そしてクリンスイハウスによる食育の取り組みに、これからも期待してほしい。
クリンスイハウス https://brand.cleansui.com/projects/80.html
最新情報はクリンスイ水の編集部Instagramアカウントで @cleansui_knows
イベントで使用した浄水器
業務用浄水器 MP02-4
・水道水中の塩素、雑菌、濁りの除去ができるグレードの高いタイプで、飲水としての使用に最適
・調理水や機器類への供給水としてもお勧め
・浄水能力50,000L
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