ミネラルウォーターや備蓄用の水には、賞味期限が定められています。しかし期限切れになったからといって、すぐに飲めなくなるわけではありません。飲めるかどうかの判断基準といろいろな活用方法を知って、賞味期限切れの水も上手に使い切りましょう。
水の賞味期限切れを防ぐ方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
水の賞味期限ってどんな意味?
ペットボトルの水には、食品と同様に賞味期限の記載があります。では水の賞味期限とは、いったい何を示しているのでしょう?賞味期限と消費期限の違いも含めて、詳しく解説します。
容量が確保できる期限のこと
ミネラルウォーターには賞味期限が書かれていますが、これは「パッケージに記載された容量が確保できる期限」を示しています。
ペットボトル容器には、わずかに空気を通す性質があります。そのため、未開封でも水が蒸発して少しずつ内容量が減っていくことがあるのです。規定量を保てる期間として、賞味期限が記載されています。
ただし、備蓄用の水のように長期間保存できるものは、品質の変化がほとんどありません。そのため、賞味期間が過ぎたからといってすぐに飲めなくなるということはありません。そもそも一部の商品については、賞味期限の記載の省略も認められています。
賞味期限と消費期限の違いは?
食品や飲料水には「賞味期限」や「消費期限」が記載されていますが、その違いは以下の通りです。
賞味期限 | ・品質が変わらずにおいしく食べられる(飲める)期限 ・記載の年月日を過ぎても、すぐに飲食できなくなるわけではない |
消費期限 | ・安全に食べられる(飲める)期限 ・記載の年月日が過ぎたら、口にしない方が良い |
ただしどちらの期限も、未開封かつ記載された保存方法で保存できていた場合のおいしさや安全性の期限を示すものです。開封してしまった場合は、期限に関係なく早めに食べたり飲んだりしましょう。
賞味期限切れの水を見つけたときどうする?
賞味期限が切れた水を見つけたとき、「もったいない」と思いませんか?そんなときに役立つ水の活用方法についてご紹介します。
未開封であれば飲めることもある
未開封のミネラルウォーターであれば、期限が切れているからといって慌てて処分する必要はありません。ほとんどのミネラルウォーターは雑菌などを取り除いてあるため、室内の冷暗所などで適切に保管していた未開封のものであれば品質は保たれています。
特に備蓄用の水に使われるペットボトルは、普通のペットボトルよりも素材が厚く、気体を通しにくくなっています。そのため、期限が切れてもすぐに飲めなくなることはありません。量の減り具合や保管場所などを考慮して、飲めそうであれば飲んでも問題ないでしょう。
生活用水として使う方法も
未開封でも賞味期限切れの水を飲むことに抵抗がある場合は、生活用水として使うと良いでしょう。
洗い物や洗濯にはもちろん、トイレの水に使用することもできます。また詳しくは後述しますが、浄水器と組み合わせれば、災害時の一時的な生活用水・飲用水としても活用可能です。
水の賞味期限切れを防ぐ方法は?
賞味期限切れの水を使い切ることは、貴重な資源を守るためにも大切です。しかし事前に期限切れを防ぐことができれば、より安全においしい水を飲めます。
水の賞味期限切れを防ぐコツを4つご紹介します。
定期的に確認する日を作る
まずは、備蓄している水の賞味期限を確認する日を決めましょう。年に1回、「この日」と決めて記載日を確認し、期限が近いものを見つけたら優先的に使います。これにより、期限切れを防ぎやすくなるでしょう。
備蓄用のものも普段から使う
備蓄用に買っている水がある場合は、「ローリングストック法」を取り入れるのも良いでしょう。ローリングストック法とは、多めに買っておいた水や食料品を日常生活で消費し、使った分を買い足すことで一定の量を備蓄しておく方法です。
この方法なら、「いつの間にか期限が過ぎていた」という事態を避けやすくなります。
身近な水道水を活用する
そもそもペットボトルの水を購入する機会を減らすことができれば、賞味期限を確認する手間も減らせます。そこでおすすめしたいのが、身近な水道水の活用です。
水道水はペットボトルの水よりも厳しい水質基準をクリアしており、ミネラルも豊富です。そして、実は水道水も保存ができます。保存方法や条件によっても異なりますが、清潔な容器に栓をして冷暗所で保存した場合は3日間ほど保存できると言われています。
水の備蓄は災害時にも役立つため、日頃からの備えとして水道水を活用してみてはいかがでしょうか。ただし保存できる日数はあくまでも目安のため、早めに飲みきりましょう。
浄水器も持っておく
先にお伝えしたとおり、水道水は備蓄ができるため災害対策としても活用できます。そして実際に災害が起こり、備蓄しておいた水道水を使う場合は浄水器が効果的です。
おおむね貯留10日以内の水道水であれば、浄水器でろ過することで安全でおいしい浄水として飲めるようになります。浄水器があれば、いざというときでも飲み水を確保しやすくなるでしょう。
参考:一般社団法人 浄水器協会
「災害用・非水道水対応浄水機器の研究 ~ 災害用浄水機器に関するガイドライン ~」
1つは持っておきたい!災害対策にもなる浄水器
浄水器にもさまざまなものがありますが、災害対策としてもおすすめの浄水器は「クリンスイ CP508」です。
水道水を注いでおくだけで安全な浄水にしてくれる、ポット型の浄水器です。中空糸膜フィルターが、水道水に含まれる17+2物質を取り除いてくれます。
ろ過水容量は2.2Lと業界最大容量で、万が一のときにも十分な量の飲み水を確保できるでしょう。ろ過中に使用してもろ過前の水と混ざらない構造をしている(※)ため、タイミングを気にせず使える点も魅力的です。
※リザーバータンクの水位線以下にろ過されてからお使いください。90°以上傾けたり、斜めに注いだりして既定の水位以下になると、原水がフェンスを乗り越えて混ざる可能性があります。
CP508の製品ページ
https://cleansui.com/products/cp508
いざというときに備えて水の賞味期限をチェックしよう
ペットボトルの水には賞味期限の記載がありますが、それは「表示された容量が保たれる期間」のことです。期限が切れたからといって、すぐに飲めなくなるわけではありません。もし期限切れの水を飲むことに抵抗がある場合は、生活用水として消費するのもおすすめです。
備蓄用の水がある場合は、賞味期限切れを防ぐために定期的に期限をチェックする機会を設けると良いでしょう。確認作業が手間に感じる場合は、水道水や浄水器を活用するという手段もあります。
クリンスイでは災害対策としても便利な浄水器や、長期保存水を展開しています。災害対策を考えている方はぜひチェックしてみてください。
水博士
2020年より三菱ケミカル・クリンスイ技術部・開発部を兼務。以前は飲食店などの内装設計業務に携わっていた経験をもつ。