氷・液体・水蒸気。水の三態を味わう2日間
7月21日と22日の2日間、第3回の「クリンスイ 水喫茶室」が開催された。今回は、渡辺有子さんのキッチンラボ「FOOD FOR THOUGHT LAB」にて。
「食について学んで、交流できる場所にしたい」と渡辺さんが言うこの場所は、新宿御苑の目の前、かつ渡辺さんのセンスがちりばめられた心地よい空間だ。
まずは、恒例の水の飲み比べから。今回は水道水、クリンスイの浄水、ミネラルウォーターの3種類を飲み比べてもらった。
「浄水はミネラルウォーターよりおいしい」
「浄水は口当たりが良く、まろやかでスーッと体に馴染みます。ミネラルウォーターとの違いがわかるかなと不安でしたが、比べるとすぐにわかりました」
そんな感想もあり、味の違いをはっきりと感じてもらえたようだ。
水道水が直接飲めるのは現在、世界中で日本を含む11カ国のみ。そんな恵まれた国だからこそ、ペットボトルのミネラルウォーターを買わずに水道水を浄水しておいしく飲んでもらいたい。そうすれば、環境に配慮したアクションにも繋がる。というクリンスイの思いも感じてもらえる時間となった。
料理の準備が整ったら、さっそくメニューを実食。用意したのは、渡辺さんによる「冷製とうもろこしスープ」と福田さんによる「フローズン水ゼリー」。この2品で、水の三態(氷・液体・水蒸気)が見事に表現された。
まずは「冷製とうもろこしスープ」。とうもろこしと、水と塩だけという究極にシンプルなレシピだからこそ、液体としての水のおいしさは必要不可欠となる。
そして来場者を驚かせたのが、スープに添えたパンの演出。乾燥させてカチカチに硬くなったパンを触ってもらったあと、せいろで蒸したふわふわのパンを提供した。
「乾燥したパンを蒸すと、どれだけの水分が含まれるのか実感してもらいたくて。このとき水道水を使うと、沸騰した瞬間に蒸発する塩素やカルキが真っ先にパンに吸い込まれてしまいます。パンもお米も野菜も、乾いた状態に注ぐ最初の水はとても重要なんです」
そんな福田さんの話に、来場者も興味深い様子でうなずいていた。
次は「フローズン水ゼリー」を提供。半解凍したフローズン水ゼリーに南高梅のジャムをトッピング、そこにレモンをぎゅっと搾っていただく。甘めに仕上げたジャムにすっきりとした酸味が加わり、ジメジメとした暑さを一掃してくれるようなさわやかな味わいに。味変のために、皮ごと使ったプラムのジャムも用意された。
氷・液体・水蒸気という水の三態を体感した1時間。福田さんと渡辺さんによる涼やかなおもてなしのおかげで、酷暑のなか足を運んでいただいた来場者も、心身ともに潤いで満たされたようだ。
最新情報はクリンスイ水の編集部Instagramアカウントで
@cleansui_knows
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ふくだりか
菓子研究家。福岡県生まれ。食にまつわるモノ・コトのディレクションを手掛ける。コンセプトを深く鋭く考察した唯一無二のレシピで人気に。雑誌『装苑』の長期連載コラムは23年目、『民芸お菓子』『R先生のおやつ』『新しいサラダ』『いちじく好きのためのレシピ』など著書多数。Instagramアカウントは@riccafukuda
わたなべゆうこ
料理家。素材の味わいを引き出すやさしい料理と、センスよくすっきりした暮らしぶりが人気。『渡辺有子の家庭料理』など著書多数。また食にまつわるショップ『FOOD FOR THOUGHT』を都内に3店舗展開、作家の器やオリジナル商品など自身が使いたいものをセレクトして扱う。https://foodforthoughttokyo.com