
企業ができる、SDGsの身近な取り組みとは?
達成しやすい項目や事例も紹介
SDGsに取り組む企業が増える中、自社でできることを探している方もいるでしょう。方法はさまざまありますが、身近な「水」を活用した取り組みは始めやすく、おすすめです。
他社の事例から、具体的な取り組み内容を考えてみましょう。
7割の企業が、SDGsの取り組みに意義を感じている

帝国データバンクが2022年、全国約2万5000社の企業を対象に行った調査によると、SDGsに取り組んでいる企業は全体の約2割。特に中小企業は「具体的な取り組み目標が思いつかない」「人材、資金面のハードルが高い」といった理由から、あまり取り組めていない傾向です。
しかし、実際に取り組んだ企業の約7割が、企業イメージの向上や従業員のモチベーションアップなど何らかの意義や効果を感じていると回答しています。
参考
帝国データバンク「SDGsに関する企業の意識調査」
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p220811.html
SDGsを日常生活に取り入れられる、3つの取り組み
SDGsの達成に向けた企業の取り組みは、大掛かりでハードルが高いものと思うかもしれません。しかし、たとえ企業であっても身近なことから始められます。
日々のゴミを減らす
普段の生活で出るゴミを減らすよう心がけることは、SDGsの取り組みの1つです。
地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素は、ゴミを燃やすことでも排出されます。ゴミの分別を適切に行って、リサイクルを促進することも大切です。しかし、そもそもペットボトルなどの使用を減らし、出すゴミの量を減らすことも重要です。
これは、SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」・14「海の豊かさを守ろう」の達成に貢献する行動と言えるでしょう。
省エネを意識した行動をする
電気使用量を削減することでも、SDGsの目標達成に貢献できます。
- 冷暖房の温度調節を意識する
- 使っていないときは電気をこまめに切る
- 電気を使うものは、できる限り稼働量を減らす
このような小さな省エネの積み重ねが、SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の達成につながります。
また、環境負荷を減らす製品を作っているメーカーを選ぶと、目標12「つくる責任 つかう責任」・17「パートナーシップで目標を達成しよう」の達成にも貢献できるでしょう。
何気なく使う水に注目する
私たちの生活に身近な「水」に注目することも、SDGsの取り組みになります。
近年、人口の増加に伴い、水資源の枯渇が危ぶまれています。国土交通省によると、水道水がそのまま飲める国は日本も含めて世界で11カ国しかありません。
そんな貴重な水道水を有効活用できるよう、積極的に飲んだり、節水したりしてみましょう。自分たちが持っている水資源を、誰かに提供することも良い方法です。こうした取り組みにより、目標6「安全な水とトイレを世界中に」と目標11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献できます。
参考
国土交通省 水管理・国土保全局 水資源部「令和4年度版 日本の水資源の現況」
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/content/001521368.pdf
水に注目したSDGsの取り組みを行うには?
水資源を活かした取り組みはさまざまありますが、おすすめは水道直結型のウォーターサーバーや浄水器を取り入れる方法です。
日常生活で使う水道水の活用の幅を広げることで、SDGsの達成に貢献できます。
水道直結型のウォーターサーバーを導入する

飲料水をペットボトルで買っている場合は、ウォーターサーバーに切り換えてみましょう。おすすめは、既存の水道につなぐだけで使える水道直結型のウォーターサーバーを導入することです。
ペットボトルの削減はもちろん、一般的なボトルタイプのウォーターサーバーに必要なボトル水を運搬するエネルギーも削減できます。重いボトル水の入れ替えが難しい方でも、水道直結型のウォーターサーバーなら簡単に浄水が利用できます。
浄水器を使い、水道水を有効に使う

浄水器の利用もおすすめです。浄水器は、水道水をろ過して安全かつおいしい水に変えてくれる製品です。電気を必要としないものも多く、コストを抑えながら環境にも配慮できます。
水道の蛇口に直接取り付ける蛇口直結型や、冷蔵庫にすっぽり収まるポット型など種類も豊富です。
企業・法人の、水に関するSDGsの取り組み事例
水を活用したSDGsの取り組みについて、企業や法人が実際に取り組んでいる事例を5つご紹介します。自社での取り組み内容を検討する際のヒントにしてみましょう。
水回りを一新、誰もが環境を意識できる空間へ。|uka 東京ミッドタウン 六本木

トータルビューティサロン「uka(ウカ)東京ミッドタウン 六本木」では、水道直結型のウォーターサーバー「クリンスイウォーター」を導入し、ペットボトルを削減しています。
もともとペットボトルの水を利用者へのサービスとして渡していましたが、その消費本数は全店舗で月約6000本。環境負荷を減らすべく、クリンスイウォーターを導入しました。
利用者とスタッフが自由に水を飲めるようになり、マイボトルを持参する方も増えています。サロン内のシャワーにも、クリンスイの浄水を使用。汚れ落ちや泡立ちも良くなり、シャンプーの使用量まで減らせています。
「当たり前」を見直し、小さなことから意識を変える|LOF HOTEL Shimbashi

外資系ホテル「LOF HOTEL Shimbashi」では、客室にサービスで設置していたペットボトルの水を撤廃。環境負荷を減らすため、ドリンクコーナーのあるフロアにクリンスイウォーターを導入しました。
外資系ホテルということもありオーナーの説得に苦労したものの、経費削減への効果や水の安全性が認められて設置が実現。24時間自由に水が飲めるため、リピーターの利用者からも好評です。
先に購入していたペットボトルの水は、備蓄用として保管しています。
水を通して、人々の交流の場としても機能する空間に|élab

カフェやワークショップなどを通して、衣食住の側面から「これからの持続可能な暮らし方」を考える施設「élab」。店頭にクリンスイウォーターを設置し、街の給水スポットとして親しまれています。
オーガニック食材を使った料理の提供や、古着の販売などを通じて、環境に関心を持つユーザーとの交流の機会も創出。さまざまな催しを行っているため、遠方から訪れる方も多いそうです。
店頭に給水スポットを作り、水のある暮らしを提案|ピルグリム サーフ+サプライ

サーフィン・アウトドア用品などのセレクトショップ「ピルグリム サーフ+サプライ」では、クリンスイウォーターを設置して「水のある暮らし」を提案しています。
もともと、サーフィンをブランドの軸としているため水に対する意識は高く、「mymizuアプリ」の存在を知ったことからクリンスイウォーターを導入。
設置当初の反応は少なかったものの、スタッフが率先して利用したり、近隣の方々が給水に来たりすることで徐々に浸透しました。利用者との交流が深まるだけでなく、給水スポットを目当てに訪れる方も増加しています。
マイボトル利用を促し、使い捨てペットボトルを大幅削減|三菱ケミカル・クリンスイ
浄水器や水道直結型のウォーターサーバーを開発する「三菱ケミカル・クリンスイ」では、自社の社員約1000名を対象に、ペットボトル飲料の代わりにマイボトルを使って水を飲む「mymizu CHALLENGE」を実施しました。
この取り組みは、使い捨てペットボトルの削減に向けた行動の定着や、環境意識の向上を目的としたもの。1カ月間で、1人につき500mlペットボトル30本分の水道水を飲むことを目標としていました。
結果、1人あたり64.2本の飲用と、目標の2倍以上を達成しています。削減できたペットボトルの数は6万5000本以上。ペットボトルを購入しなくなった社員も、約4割増加しています。
https://cleansui.com/wp-content/uploads/2021/10/20211018_01.pdf
ウォーターサーバーや浄水器で、身近な水を大切にする取り組みを始めよう
昨今、SDGsには多くの企業が積極的に取り組んでいますが、ハードルの高さを感じている企業も少なくありません。しかし身近なことに注目すれば、無理なく取り組めることが多数見つかります。
中でも、水道直結型のウォーターサーバーや浄水器を使った、身近な水資源を大切にする取り組みは比較的挑戦しやすいものです。これを機に、水道水を活用した新たな取り組みをしてみてはいかがでしょうか。