2023.04.19

教えて水博士! #27
クリンスイの「中空糸膜」は
浄水器以外にも使われているの?

illustration / Ayako Kubo
edit & text / Akio Mitomi

Q. クリンスイの「中空糸膜」は浄水以外にも使われているの?

A. 家庭用浄水器以外の分野では、2種類の中空糸膜が活躍しています。

1つは水や空気をろ過する「ポリエチレン中空糸膜」です。

水をろ過するポリエチレン中空糸膜カートリッジは、歯科医療用チェアや病院用無菌水手洗い装置に組み込まれています。また医療用以外には生化学分析装置や産業用洗浄装置にも採用されています。一方、空気をろ過するポリエチレン中空糸膜カートリッジは、空気中のゴミを検出するパーティクルカウンターや、半導体製造装置など微細なホコリも許されない製造現場で使われています。いずれも有害物質や不純物を隔離・除去するためにろ過を行います。

もう1種類は、液体中のガスのみを透過する「三層複合中空糸膜」です。

三層複合中空糸膜はガス浸透性を活用することで、液体からガスを抜いたり逆に入れることができます。血液分析に使用する薬液から気泡を抜くことで正確な検査結果につなげたり、身近なところでは瓶詰めした日本酒の空気を抜いて酸化・劣化を防止、おいしさを長持ちさせるためにも使われています。

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みずはかせ

大学の社会学部を卒業後、生活雑貨商社の営業職を経て三菱ケミカル・クリンスイに勤務。現在、ポリエチレン中空糸膜や三層複合中空糸膜の営業に携わっている。

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