Q. クリンスイの浄水フィルターはどんな仕組み?
A. クリンスイの浄水フィルターは2つのフィルターの特徴を生かした仕組みとなっています。
1つ目は「活性炭」と呼ばれるフィルターです。
活性炭とはヤシの実の殻などを高温で「賦活(ふかつ)」とよばれる処理をして機能をもたせ、小さな孔(あな)をあけて比表面積を大きくした「粒子の細かい炭」のことです。ポット型浄水器のカートリッジに使われている活性炭はヤシの実2個分くらい、比表面積はおよそ東京ドーム1個分ほどにもなります。
水道水は公衆衛生上、消毒をするための残留塩素が必要ですが、独特のにおいがあるので時に水の味を損なうことがあります。活性炭は、この残留塩素を分解してにおいのない物質に変化させたり、カビ臭や農薬、トリハロメタンを孔に吸着して(くっつけて)取り除く役割をもっています。
ちなみに水道が整備され、塩素を入れるようになったことで、乳児の死亡やコレラ、赤痢などの水系消化器系感染症患者数は急激に減少しています。
(出典:https://www.mlit.go.jp/tochimizushigen/mizsei/hakusyo/h16/1.pdf)
2つ目はクリンスイ独自の「中空糸膜」というフィルターです。
これはポリエチレンを溶かしてマカロニのような中空状の糸にしたものを、引っ張って伸ばすことで孔を開けたものです。ざるやコーヒーフィルターを想像すると分かりやすいと思いますが、孔より大きいものは通り抜けられないのでフィルターに引っかかって残り、一方で孔より小さいものはフィルターを通り抜けます。この仕組みを使って水を浄水しています。例えば、水道水中のにごりや雑菌など、味わいや安全を損ねる物質は、この孔より大きくて通り抜けることができないので、ここで取り除かれます。近年、問題になっているマイクロプラスチックも、孔を通り抜けられない大きさのものはここで取り除くことができます。
一方で、カルシウムやマグネシウム、シリカなど、水に溶けているミネラル成分はこの孔より小さいので、そのまま水と一緒に通り抜けます。このように、クリンスイは元々の水に含まれている必要なミネラル分は取らずに、いらないものだけを取り除いてきれいな水にできる浄水の仕組みになっています。ポット型の浄水器で、この中空糸膜フィルターを使っているのはクリンスイだけです。
クリンスイはこの2種類のフィルターを使った浄水の仕組みを基本として、味わいが変わるアルカリ性の水を作るフィルターや、和食に向いた軟水を作るフィルターもあります。そのまま飲むのはもちろん、機会があればお米を炊いたりお茶やコーヒーを淹れたりして、味わいを比べてみてください。
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みずはかせ
1997年より三菱ケミカル愛知研究所でクリンスイ製品の開発・評価・研究開発に携わる。フォークリフト運転免許と華道正教授の免許を持つ。