2023.02.13

肌荒れとターンオーバーの関係とは?
新陳代謝を整えるポイントを解説

肌荒れについて調べていると、「ターンオーバー」や「新陳代謝」といった言葉をよく目にすると思います。何となく理解はしていても、肌荒れとどのように関係しているのかを知っている方は、そう多くはないかもしれません。

そこで、肌荒れが起きる原因を知り、肌改善に必要な具体策までわかるよう、ターンオーバーについて詳しく解説します。ターンオーバーを整える重要性を理解できれば、肌トラブルを軽減し、健やかな状態を保ちやすくなるでしょう。


肌トラブルが気になったら、ターンオーバーに注目

私たちの体は、古い細胞が新しい細胞へと次々に入れ替わる「新陳代謝」を繰り返すことで、健康を保っています。新陳代謝は体の基本的な活動であり、生命維持には欠かせません。例えば、擦り傷が治り目立たなくなったり、髪が抜けて新しく生えてきたりするのも、新陳代謝があるためです。しかし、新陳代謝が悪くなると、老廃物がうまく排出されなくなり、「怪我の治りが悪い」「疲れが取れにくい」といった不調が起きやすくなります。

そして、肌も例外ではありません。くすみやシミなどの肌悩みの多くは、肌の新陳代謝であるターンオーバーの低下によるもの。肌は紫外線を浴びると、基底層にあるメラノサイトが、くすみやシミのもととなるメラニンを作り出します。ターンオーバーがうまく進めば、メラニンを含んだ表皮細胞は角質に変化し、垢となり排出されます。しかし、ターンオーバーが乱れると、うまく排出されず体内に残るため、くすみやシミができてしまうのです。健やかで美しい肌を作るためには、ターンオーバーを整えなければなりません。洗顔や化粧水といったスキンケアだけでなく、内側からのスキンケアも心がけましょう。

ターンオーバーとは?

ターンオーバーとは、肌の新陳代謝のことです。一定のサイクルで肌の細胞が新しく生まれ変わることで、健やかな状態を保ちます。ターンオーバーが乱れると、シミやくすみ、ニキビ、吹き出物などの肌トラブルを招く原因になります。

また、肌は肌表面から表皮・真皮・皮下組織と重なっていますが、ターンオーバーが起こるのは「表皮」の部分です。

ターンオーバーの仕組み

表皮は、肌の表面から順に「角層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」という4つの層で成り立っています。表皮の一番奥にある基底層で細胞が作られ(生成)、上へ上へと押し上げられます(成長)。新しい細胞が一番外側の角層まで押し上げられると、古い細胞は垢として剥がれ落ち(排出)、肌表面が新しくなるのです。この一連の流れがターンオーバーであり、約4週間で肌は生まれ変わります(個人差があり、加齢によっても期間が長くなります)。


ターンオーバーの乱れは肌荒れの原因に!

ターンオーバーが正常に行われている肌は、細胞と細胞の間を水分や細胞間脂質といった保湿成分が埋めているので、潤いが保たれています。しかし、ターンオーバーが乱れると細胞間脂質が不足するため、細胞同士のつながりが弱くなります。その結果、肌のバリア機能が低下し、紫外線などの外部刺激を受けやすい状態になるのです。また、水分の保持力が弱まると乾燥しやすくなり、肌荒れを引き起こします。


こんな肌は、ターンオーバーがうまくいっていないかも

ターンオーバーが乱れると、肌にさまざまな影響が及びます。次のような特徴が見られる場合は、ターンオーバーがうまくいっていない可能性があります。個人差はありますが、自分の肌にこのような状態にないか、チェックしてみてください。

  • 肌の表面がゴワゴワしていて滑らかさがない
  • 顔がくすんでいる
  • ツヤやハリがなくなってきた
  • シワやシミが増えてきた
  • 洗顔をしても角栓が気になる
  • 常に大人ニキビができてしまう
  • スキンケアが馴染みにくく、メイクのノリが悪い
  • むくみやすい

ターンオーバーはなぜ乱れるの?

ターンオーバーが乱れる原因にはさまざまなものがあります。そのなかでも特に多いのが、生活習慣の乱れです。例えば、睡眠不足はターンオーバーを促進させる成長ホルモンの分泌を妨げます。その結果、成長ホルモンの分泌量が低下し、ターンオーバーを乱してしまうのです。

また、ターンオーバーの正常化には、栄養バランスのよい食事が必須。皮膚のもとになるタンパク質、タンパク質を吸収するためのビタミンやミネラルなど、バランスよく摂取することが大切です。食生活の乱れや無理なダイエットなどにより栄養が偏れば、ターンオーバーは乱れます。

ほかにも運動不足やストレス、間違ったスキンケアなどもまた、ターンオーバーを乱す原因です。

それでは、ここからはターンオーバーを整えるポイントについて、詳しく見ていきましょう。


ターンオーバーを整える4つのポイント

肌トラブルに悩んでいる方は、ターンオーバーを整えることを意識しましょう。自分でできるターンオーバーを整えるポイントは、以下4つです。それぞれ詳しく解説します。

  1. 生活習慣の改善
  2. 紫外線対策
  3. 正しい洗顔を心掛ける
  4. スキンケアでは、乾燥した角層環境を徹底保湿

①生活習慣の改善

生活習慣のなかでも、特に気を付けたいのが睡眠です。毎日6時間以上、かつ成長ホルモンの分泌が高まる22〜2時の間は、しっかり就寝するようにしましょう。ターンオーバーは就寝中も休まずに行われているため、質の高い睡眠を意識することも大切です。就寝前のスマホの使用を控える、入浴は寝る2時間ほど前にすませるなどを心がけましょう。

睡眠のほかには、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、ストレスを溜めこまないこともターンオーバーを整えるのに有効です。またタバコは、血流を悪くしターンオーバーを乱します。喫煙習慣がある方は、なるべく控えるようにしましょう。

②紫外線対策

紫外線は季節にかかわらず、年間を通して降り注いでいます。ターンオーバーを乱す外的要因なので、紫外線対策は1年中行うようにしましょう。

日焼け止めを使用する際には、効果が持続するように、小まめに塗り直すのがポイントです。また日差しが暑い時期は、日傘や帽子、長袖などを上手に活用しましょう。

③正しい洗顔を心掛ける

自分の洗顔の仕方は正しいと断言できますか?もし「1日に何度も洗顔している」「ゴシゴシと擦り洗いをしている」「熱めのお湯で洗い流している」など、思い当たる行為がある場合は、洗顔の仕方を見直しましょう。清潔にすることは大切ですが、洗いすぎたり熱めのお湯で洗い流したりすると、必要な皮脂まで落とし、乾燥しやすくなります。そして結果的にターンオーバーを乱す原因になってしまうので、注意が必要です。

顔を洗うときは、泡で汚れをとるイメージでやさしく丁寧に洗うようにしましょう。洗い流すときは、水またはぬるま湯で泡が残らないようしっかり落とすのがポイント。最後にタオルで押さえるようにして、水分をふき取れば完了です。

④スキンケアでは、乾燥した角層環境を徹底保湿

正しいスキンケアは肌の保水力を高め、ターンオーバーを整える効果が期待できます。化粧水で肌にうるおいを与え、乳液やクリームなどの油分で肌表面を保護して、水分が蒸発するのを防ぎましょう。

スキンケアでのポイントは「洗顔後はすぐにスキンケアをすること」「化粧水はたっぷり使うこと」「化粧水をつけた後は必ず乳液かクリームで蓋をすること」の3つです。保湿力の高い商品を活用すると、肌の保水力をさらに高められるでしょう。


あなたの肌は水分不足になっていませんか?

私たちの体には、たくさんの水分が含まれています。肌細胞に至っては全体の60%を水分が占めており、水分不足になれば、たちまち皮膚の構造は乱れます。乾燥しやすくなり、肌バリアが低下するため、肌トラブルにつながりやすくなるのです。

加えて、古い角質が垢として排出される際は、下層の新しい細胞を保護するのに水分が必要です。しかし、これらの働きに使われる水分は、化粧水やクリームなどから得られる「外側からの水分」ではまかなえません。水を飲んで、水分を体内に入れることが大切なのです。


ターンオーバーを促す水の理想的な飲み方のポイント

体が必要とする水分とは、あくまでも「水」のこと。ジュースやカフェイン飲料、アルコール飲料といった水以外に余分なものを含む飲み物ではなく、水そのものの摂取が必要です。

水を正しく摂取することで、ターンオーバーはよりスムーズに行われるようになります。肌の調子も整いやすくなるでしょう。

ここからは、ターンオーバーを促す水の理想的な飲み方を紹介します。健やかな肌を作りたい・維持したい方は、ぜひチェックしてみてください。

① 1日に飲む水は、体重1kgあたり40mlが理想

食生活や運動量、年齢にもよりますが、毎日必要とされる一般的な水分量は「体重1kgあたり40ml」といわれています。体重50kgの場合は、2,000ml/日の水分摂取が必要ということです。

②30分ごとに一口飲む

水は30分に1回を目安に飲みましょう。小まめに飲むことで、体の脱水を防げます。加えて、喉の乾きや唇・目の乾燥は、体が水を求めているサインです。水を飲んでうるおいを与えましょう。

③温度は37~40℃がベスト

水の温度は、体温と同じくらいの37〜40℃がおすすめです。冷たい水は内臓を冷やし、新陳代謝の低下やむくみの原因になる恐れがあります。ぬるま湯を意識するとよいでしょう。

④できるだけミネラルバランスの良いものを

水にはさまざまな成分が含まれています。その代表格ともいえるのがミネラルです。ミネラルは生命活動の維持に貢献している栄養素の一つであり、カルシウムやリン、亜鉛、カリウムなどの総称です。

水に含まれるミネラルには、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムなどがあり、これらの配合バランスや含有量などによって味や舌ざわりが異なります。水を選ぶときは、ミネラルバランスの良さも重視するのがおすすめです。


こまめに水を飲むことを習慣化させよう

水を適切に飲むことは、ターンオーバーを整え、健やかな肌を保つのに有効です。コーヒーやお茶などを飲む習慣はあっても、水はあまり飲まないという方は意外と多いのではないでしょうか?「水道水には塩素が含まれているし…」「水道水のにおいや味が苦手…」という方には、おいしい水を手軽に作れる“クリンスイ浄水器”がおすすめです。

クリンスイの浄水器は、水道水に含まれる不純物を高度除去し、安心でおいしい水を作ります。ミネラルはそのまま残るので、ミネラル不足が気になる方にも適しています。

また、デザイン性が高いところも魅力の一つ。洗練されたおしゃれなデザインは、キッチンの雰囲気を壊しません。ポットや直結型、ビルトイン型など種類も多いので、環境に適した浄水器を家庭に導入できます。気になる方は、まずは気軽にお問い合わせください。


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【監修者】 医療法人社団育生会「私のクリニック目白」理事長・院長

1988年、日本大学医学部卒。医学博士、皮膚科認定専門医、国際中医薬膳師。東京医科大学病院、同大学八王子医療センター皮膚科学教室を経て、2003年10月に『私のクリニック目白』を開業。院長として診療にあたる。民間としては日本で初めて、複数の女性専門外来を有するクリニックとなる。時間をかけて話を聞く診療に定評があり、テレビ、ラジオ、雑誌にて健康相談コーナーなど、多数出演。女性専門医療の第一線で活躍中。

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