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「長谷園」の土鍋で作る かんたん料理レシピ。 後編
創業天保3(1832)年、今年で190周年を迎えた伊賀焼窯元「長谷園」。伊賀焼の伝統と技術を継承しながら、土鍋を中心とした様々な暮らし道具を製造している。アンテナショップ「東京店 igamono」では、人気の炊飯土鍋や蒸し鍋、陶板鍋などほとんどのラインアップを手に取って見ることができる。また定期的に土鍋料理教室も開催している。
2022.11.30
創業天保3(1832)年、今年で190周年を迎えた伊賀焼窯元「長谷園」。伊賀焼の伝統と技術を継承しながら、土鍋を中心とした様々な暮らし道具を製造している。アンテナショップ「東京店 igamono」では、人気の炊飯土鍋や蒸し鍋、陶板鍋などほとんどのラインアップを手に取って見ることができる。また定期的に土鍋料理教室も開催している。
今回は、土鍋の魅力や使い方、おいしい土鍋料理を教えてもらうため、東京店 igamonoに店長の長谷伊佐子さんと土鍋コーディネーターの竹村謙二さんを訪ねた。
店内には、広々としたスタイリッシュなデザインのキッチン。シンクには、クリンスイのビルトイン浄水器F914HUが設置されている。以前クリンスイの浄水でお米を炊いたところ、つやと風味の違いに感動したという長谷さんと竹村さん。2020年8月の店舗移転を機に、ビルトイン浄水器の設置を決めた。
「水は日常に馴染みすぎていて、これまであまり意識していなかったのですが、お店でクリンスイの浄水を使っていると、自宅で水道水を使うことに抵抗が出てきました。お米の炊き上がりも違うし、水は料理への影響は大きいなと実感。水への意識が変わりました」と長谷さん。
土鍋というと、ご飯を炊いたり鍋料理に使ったりする以外出番がないと思われがちだが、実はほとんどの料理に使うことができる。なかでも土鍋で作る煮物や煮込み料理、蒸し料理は絶品なのだそう。そこで今回は、土鍋を使った「ベーコントマトスープ&野菜蒸し二段活用」と「りんごのコンポート」の作り方を教えてもらった。
まずは、炊飯土鍋「かまどさん」を使った「ベーコントマトスープ&野菜蒸し二段活用」。土鍋は、別売りのすのこを使えば蒸し料理が簡単にできる。上段に蒸し野菜、下段にスープ。同時に2品を作ることができ、別々で食べても、一緒に混ぜて食べてもいい。スープからあがる蒸気で野菜を蒸し、さらに野菜の旨みが下段のスープに落ちるので、時短になるだけでなく、相乗効果でよりおいしく仕上がる。
使う野菜は自由だが、今回はクリスマスを意識。ブロッコリーをリースに見立てて、トマトやモッツァレラチーズ、リボンパスタなどで飾りつけた。野菜を洗う時もクリンスイの浄水を使うと、野菜のビタミンを壊さず洗うことができる。
「土鍋は10分くらいかけてゆっくりと沸騰するので、食材の旨みと甘みが増すんです。食材の酵素が働く温度は40〜60度。酵素が働く時間が、すぐ沸騰する金属鍋より長いから、土鍋で調理するだけで勝手においしくなってくれるというわけです。沸騰まで時間がかかるけれど、沸騰時点で食材にほとんど火が通っているので、トータルの時間は変わりません」
竹村さんが教えてくれた、土鍋で調理するメリットだ。沸騰や蒸し上がりを知るポイントは、湯気。ふたの穴から湯気が出たら、土鍋や食材が温まった合図だという。
ゆっくりじっくり温まり、保温性にも優れている長谷園の土鍋。その秘密は伊賀ならではの特別な土にある。
「伊賀焼は、見た目にはわかりませんが小さな穴だらけなんです。400万年前はまだ琵琶湖の湖低にあった伊賀。そこに生息していた生物や植物の亡きがらが多く含まれる堆積層から産出された陶土は、高温で焼成すると有機物が燃え尽きて細かな気孔ができます。それが火にかけることによって、遠赤外線効果とともに食材の芯までじっくり熱を伝え、さらに高い蓄熱力で調理できることが特徴なのです。蒸し料理でも、勢いの良い蒸気と遠赤外線効果で、短時間で程よい食感を残しながら、ちょうどいい具合に蒸し上がります」
後編では「りんごのコンポート」の作り方を教えてもらう。
ベーコントマトスープ&野菜蒸し二段活用
使用土鍋:かまどさん(2合炊き)
『野菜蒸し』(上段)
【材料】2~3人分
『ベーコントマトスープ』(下段)
【材料】2~3人分
【作り方】
東京都渋谷区恵比寿4-11-8 TEL 03 3440 7071
https://www.igamono.co.jp/about/tokyo_igamono.html