2022.11.30

「長谷園」の土鍋で作る
かんたん料理レシピ。 後編

photo / Norio Kidera
text / Hitomi Takano
edit / Akio Mitomi

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「長谷園」の土鍋で作る かんたん料理レシピ。 前編

創業天保3(1832)年、今年で190周年を迎えた伊賀焼窯元「長谷園」。伊賀焼の伝統と技術を継承しながら、土鍋を中心とした様々な暮らし道具を製造している。アンテナショップ「東京店 igamono」では、人気の炊飯土鍋や蒸し鍋、陶板鍋などほとんどのラインアップを手に取って見ることができる。また定期的に土鍋料理教室も開催している。

2022.11.09

おいしい水と土鍋が、食材の旨みを引き出す。

創業天保3(1832)年、今年で190周年を迎えた伊賀焼窯元「長谷園」。伊賀焼の伝統と技術を継承しながら、土鍋を中心とした様々な暮らし道具を製造している。アンテナショップ「東京店 igamono」では、人気の炊飯土鍋や蒸し鍋、陶板鍋などほとんどのラインアップを手に取って見ることができる。また定期的に土鍋料理教室も開催している。

今回は、土鍋を使った「ベーコントマトスープ&野菜蒸し二段活用」(前編)に続いて、「りんごのコンポート」の作り方と土鍋の手入れ方法を教えてもらった。

蒸すだけでなく煮込み料理も得意な性質を生かして、次はデザートの「りんごのコンポート」を作る。ここでは、ぽってりとした厚みのある「みそ汁鍋」を使用した。

作り方は、スライスしたりんごと材料を一緒に土鍋に入れて煮込むだけ。りんごは、加熱すると甘みと風味が増す紅玉を使っている。ポイントは、りんごの皮を不織布のキッチンペーパーに包んで一緒に煮込むこと。そのままひと晩置くと、果肉も煮汁もきれいなピンク色に染まる。

「りんごの煮汁はゼラチンで固めてゼリーにして、コンポートに添えます。そうすれば、果肉も煮汁も余さずいただけます」と長谷さん。

金属製の鍋に比べて、手入れが大変というイメージの土鍋だが、いろいろな料理に活用できるので、仕舞い込まずに毎日使ってもらいたいと話す長谷さん。

「土鍋は、しっかり乾燥させることが大事。だからこそ、戸棚に仕舞い込まず出しっぱなしにして、普段使いしてもらいたいですね。そうすれば、乾燥に対して神経質にならなくても大丈夫。洗ったらひっくり返して、土鍋のお尻を上にしておけばよく乾きます。洗う時は、木の皮でできた柔らかいシュロたわしで、ブラッシングするようにゴシゴシこすって洗います」

最後に、改めて土鍋と水の関係について伺うと、土鍋料理には当たり前すぎて無意識になるくらい水が欠かせないと話してくれた竹村さん。

「鍋ものは、出汁で食材を煮て食べるのが基本。そこには水もたっぷりと使います。煮物も水を使うし、蒸しものも水を沸かしてその蒸気で蒸す。今日のメニューにも浄水をたくさん使いました。水はあまりに日常に馴染んでいるけれど、ないと料理にならない。やっぱり土鍋や料理にとって水は大事。素材のひとつですね」

りんごのコンポート
使用土鍋:みそ汁鍋

【材料】4〜6人分

  • 紅玉             2個
  • クリンスイの浄水       300ml
  • 白ワイン           100ml
  • はちみつ           130g
  • レモン汁           大さじ1

ゼリー用

  • 白ワイン           50ml
  • リーフゼラチン        2枚

【作り方】

  1. りんごの皮をむいて、1.5㎝厚のくし形に切る。りんごの皮は不織布のキッチンペーパーで包む。
  2. 1とほかの材料をすべて土鍋に入れて、中強火にかける。沸騰したら弱火で5分ほど煮て、火を止め、冷めるまでそのままおいて置く(ひと晩置くとしっかり色付く)。
  3. りんごとシロップを分け、小鍋にシロップ400mlと≪ゼリー用≫の白ワインを入れて火にかける。沸騰したら、ゼラチンを混ぜて火を止める。
  4. 粗熱が取れたら、保存容器に入れて冷蔵庫で冷やす。固まったら、フォークで軽くくずす。
  5. 3のりんごを食べやすい大きさに切り器に盛ったら、4のゼリーをトッピングする。お好みでミントの葉(分量外)を添える。

長谷園 東京店 igamono

東京都渋谷区恵比寿4-11-8 TEL 03 3440 7071
https://www.igamono.co.jp/about/tokyo_igamono.html

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