2022.06.22

菓子研究家・福田里香さんの新提案
クリンスイの食べる水ゼリーのつくりかた。 前編

photo / Norio Kidera
edit & text / Akio Mitomi

VISONでクリンスイの食べる水ゼリーの試作に挑戦。

2022年5月の下旬、菓子研究家の福田里香さんが三重・多気町のVISON(ヴィソン)を訪れた。目的はクリンスイの浄水を使った新しいメニューの試作。まずは三重と周辺地域の農林水産物や加工品が集まる産直市場マルシェ ヴィソンで、食材を探すことに。

木造の大屋根が特徴的なマルシェ ヴィソン。
プロの目にもかなう農産物や加工品が集まる。

福田さんの目をまず奪ったのが、甘夏や紅甘夏、ホームランメロンといった季節の恵み。マルシェ ヴィソンにはほかにも、紅甘夏ジュースや新姫果汁など、柑橘類100%の瓶詰が豊富だ。また加工品ではシロップ「イセカルダモンコーラ」や「イセシマハニージンジャーエール」が三重産の材料を使用して作られている。

「今回はマルシェ ヴィソンで手に入る果物やジュース、シロップを合わせて、コーディアルシロップを作りたいと思います。ヨーロッパの人が季節のフルーツをジャムにするように」

本草研究所RINNEのハーブ園を見学。
NOUNIYELLの畑で朝摘みしたカレンデュラとニンジンの花束。

マルシェ ヴィソンだけではなく、VISON内で育てられている植物の花を見て回った福田さん。本草研究所RINNE(ほんぞうけんきゅうじょ りんね)では、店の表と裏にあるハーブ畑を見学。自社農場で栽培している赤丸薄荷やレモングラスなどをブレンドした、同店オリジナルの「和草茶・草縁」も手に入れた。農園レストランNOUNIYELL(ノウニエール)前の農園では、あしらいに使う花を朝摘みした。

クリンスイの浄水にアガーの粉末と砂糖を加える。
容器に入れて冷やすとゼリーができあがる。

いよいよクリンスイハウスのキッチンを臨時のラボにして、試作が始まった。福田さんが今回提案するのはクリンスイの食べる水ゼリー。クリンスイの浄水をアガーで固めたゼリーに、VISONで手に入れた材料で作るコーディアルシロップを乗せて食するというものだ。

「目にも楽しくて、世代を問わずに喜んでもらえるレシピを考えます。たとえば高齢の方だと、毎日1〜2リットルの水を飲むというのは難しくても、クリンスイの食べる水ゼリーなら水分が摂りやすくなります。『水って食べられるんですよ』ということをお伝えしたいですね」

和草茶、紅甘夏ジュース、新姫果汁で作るコーディアルシロップ。
カレンデュラとシュンギクの花弁が目にも鮮やか。

コーディアルシロップの試作は4種類。紅甘夏の実、紅甘夏ジュース、ホームランメロン、ぶどうジャムをそれぞれのメイン食材とし、VISONで販売しているシロップ「イセカルダモンコーラ」、みりん「美醂」を加えて風味を調整した。

左から/紅甘夏の実、紅甘夏ジュース、ホームランメロン、ぶどうジャムの「食べる水」。

「アガーは海藻などから作った植物性凝固剤。動物性のゼラチンとは違います。だけど同じように作る寒天のようなクセがなく、無色無臭透明な点が特徴です。アガーゼリーで作るからこそ、クリンスイのニュートラルな浄水のおいしさがより引き立ちます。体にいいものをコーディアルシロップにして、水を摂りやすくすることで、心身の健康に役立てることができると思います」

後編ではクリンスイの食べる水ゼリーのレシピを動画と共にご紹介する。

ふくだりか

菓子研究家。福岡県生まれ。食にまつわるモノ・コトのディレクションを手掛ける。コンセプトを深く鋭く考察した唯一無二のレシピで人気に。雑誌『装苑』の長期連載コラムは23年目、『民芸お菓子』『R先生のおやつ』『新しいサラダ』『いちじく好きのためのレシピ』など著書多数。Instagramアカウントは@riccafukuda

Cleansui House

SDGsの聖地を目指す三重・多気町の商業リゾート施設VISON(ヴィソン)。その一角にオープンした、水の知恵をコンセプトにしたパビリオンがクリンスイハウスです。
https://www.cleansui-house.com/

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