佐藤卓氏╳竹村眞一氏の対話を、水について考えるきっかけに。
2022年2月17日の日本経済新聞朝刊に掲載された全面広告「もう一度、水道水を飲もう。」を受けて、水と環境をテーマにしたオンライントーク「Cleansui 水会議 水から未来を考える 2022」を、世界水の日(World Water Day)である3月22日に開催しました。
水や水環境についての知識や知恵を様々な視点からお伝えする目的で、クリンスイのロゴをはじめ新聞広告のクリエイティブディレクションを手がけたグラフィックデザイナー・佐藤卓氏と、人類学的な視点から地球環境問題を論じ、独自の取り組みを行う文化人類学者・竹村眞一氏をゲストに迎え、編集者・山田泰臣氏がファシリテーターを務めました。
トークの冒頭では、佐藤氏が竹村氏から聞いた「牛丼1杯にどれぐらい水が使われているか」という話から、2007年の「water」展をディレクションするに至った経緯を紹介。
「私の水のスイッチが入りましたね」と、佐藤氏は振り返りました。
一方竹村氏が水に興味をもったきっかけは、「子どもが生まれたとき、海の匂いがした」ことだと語りました。
「water」展のメインイメージとなった“逆さ傘”も、「水は使ってもなくならない」(竹村氏)、「傘をひっくり返すだけで意味が変わる」(佐藤氏)と、現在のSDGsを先取りした表現でした。
その後も興味の尽きない話題が次々と飛び出し、約80分のオンライントークイベントはあっという間に終盤へ。佐藤氏にクリエイティブディレクションを依頼した新聞広告「もう一度、水道水を飲もう。」をきっかけに、これからの水について対話がさらに弾みました。
イベントの最後には、三菱ケミカル・クリンスイ社長の木下博之もトークに参加。「Cleansui 水会議 水から未来を考える 2022」は、こちらでいつでもご覧いただけます。
竹村眞一
京都芸術大学教授、NPO 法人 ELP(Earth Literacy Program)代表
東京大学大学院文化人類学博士課程修了。独自に開発したデジタル地球儀「触れる地球」/Sphere はグッドデザイン賞・金賞、キッズデザイン賞最優秀・内閣総理大臣賞を受賞。東日本大震災「復興構想会議」専門委員、国連アドバイザー、東京都環境審議会委員などを歴任。著書に『地球の目線』、『宇宙樹』(高校の国語の教科書にも掲載)など。
佐藤卓
グラフィックデザイナー 株式会社 TSDO 代表。
「ロッテ キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」のパッケージデザイン、
「国立科学博物館」のシンボルマークなどを手掛けるほか、ポスターなどのグラフィック、商品や施設のブランディング、企業の CI を中心に活動。NHK E テレ「にほんごであそぼ」アートディレクター、「デザインあ」総合指導、21_21 DESIGN SIGHT 館長を務め、展覧会も多数企画・開催。