1974年
中空糸膜の開発に成功
工場で発生したポリプロピレンの白化現象を研究所で顕微鏡観察で調べてみると、ストロー状の中空糸の壁面に無数の孔が空いていることが分かりました。そこで当時の研究員は、これを「ろ過膜」として活用できないかと考え、研究を進めました。そして開発された中空糸膜フィルターは、その後のさまざまな商品の礎となったのです。
1978年
世界初の中空糸膜人工肺を開発
中空糸の白化現象からヒントを得て、中空糸膜フィルターの開発に成功した三菱レイヨン(当時)は、さまざまな業界にろ過膜として提案。その結果、排水処理分野をはじめ、最高レベルの機能性と安全性が要求される医療業界にも注目されることに。医療機器メーカーと共同で開発を進め、世界初となる中空糸膜を搭載した人工肺が採用された。その後、有機溶媒を使用せずに製造できるポリエチレン中空糸膜が開発されたことで、透析器や手洗い装置など医療用水処理事業にも本格的に進出しました。